スマホ漬けの人が「デジタル断食」をすべきたった1つの理由とは?
「デジタル機器は人間の共感能力を奪う!」って論文(1)がおもしろいのでメモ。
これはUCLAの実験でして、12才の子どもたち51人をロス郊外のキャンプに連れだして、5日間だけ完全な「デジタル断食」を行ったんですな。スマホやパソコンはもちろん、ゲーム機、テレビもNGであります。子どもたちは、最初こそ嫌がったものの、ほとんどはデジタル抜きの生活にすぐ慣れたそうな。
で、キャンプが終わった後、子どもたちに写真や動画を見せて、そこに写っている人たちの感情を推測するってテストが行われたんですね。すると、デジタル断食を行った子どもたちは、そうでない子どもたちにくらべて、表情から感情を読み取る能力が高くなっていたんだそうな。
具体的な数字を挙げると、デジタル断食を行った子どもたちは9.41%のエラー率だったのに対し、そうでない子どもたちは14.02%だったとのこと。この結果について研究者いわく、
多くの人はデジタル機器の良い面を強調しますが、その代償について触れることは多くありません。その代償のひとつが、他人の感情を理解する能力の減少です。直接的な対人関係をスクリーンで済ませてしまうと、コミュニケーションスキルは衰えるのです。
わたしたちは、言葉を使わずに感情を読み取る能力を、顔をつきあわせたコミュニケーションと同じようには、デジタル機器ではぐくむことができません。直に顔を合わせたコミュニケーションを訓練しないと、社交技術は衰えていきます。
とのこと。まぁ使わない能力が失われていくのは当然なので、この結果には非常に納得。わたしも5日ぐらい完全にデジタルを絶った生活をしてみたいですが、なかなかそうもいかんですなぁ…。
というか、コミュニケーション能力の衰えもそうですが、ハワイに行ったときも、つい無料のWi-Fiスポットを探してスマホをいじっちゃったりして、「いま、自分は本当にハワイを楽しめているのか?」と自問したことを思い出しました(笑)。
credit: Pörrö via FindCC