ビールの苦味成分で体脂肪が燃えやすくなるらしいぞ
ビールの苦味成分で体重が減った
「ビールの苦味で体脂肪が減る!」っておもしろいデータが出ておりました(1)。
これはキリンのリサーチラボによる実験で、ややぽちゃな女性200名を対象にしたもの(BMIが25〜30ぐらい)。全員を以下の2グループにわけて、12週間ほど過ごしてもらったんですね。
- 1日35mgのMHBAを飲む
- 何も飲まず普通に生活してもらう
MHBAはビールの苦味成分で、ホップを長く寝かせたあとにできる酸の一種であります。ビールのパンチ力を決める要素のひとつですな。
さて、その結果はと言いますと、
- MHBAグループ:体重0.47kg減、ウエスト0.97cm減、体脂肪18平方cm減
- 何も飲まなかったグループ:体重0.02kg減、ウエスト0.58cm減、体脂肪9平方cm減
みたいな感じ。そこそこの差が出てますねー。
もちろん、実験では全員カロリー制限はしておらず、運動も増やしておりません。にも関わらず、ビールの苦味を飲んだグループは体脂肪が減ったみたい。
ビールの苦味で体脂肪が燃えやすくなる
こういった現象が起きたのは、どうもビールの苦味には褐色脂肪を活性化させる働きがあるかららしい。褐色脂肪は筋肉の数十倍の熱を生み出す特殊な細胞で、「ダイエットに効く脂肪」などと言われております。
褐色脂肪を増やす方法というと「全身を定期的に冷やす」のが定番でしたが、ビールの苦味でも活性化するもんなんですねぇ。おもしろいもんです。
そんなわけで、理論上は「苦いビールほど痩せやすい!」と言えるんですが、この実験と同じレベルのMHBAを摂ろうと思ったらちょっと大変。おそらく、苦味の強さで有名なインディア・ペールエールを1日に1リットルぐらい飲まなきゃなんないレベルかと思います。
それだったら、同じく褐色脂肪を活性化させる働きがある黒ショウガを飲むほうが、まだ現実的かもしれませんですね。ただし黒ショウガのデータはまだマウス実験レベルなんで、そこは注意せにゃいかんのですが。
というわけで、この実験から言えるのは、 どうせビールを飲むなら苦味の強い銘柄を選んだほうが健康にいいかもよ!ってことですね。どこまで効果があるかはわかりませんが、ビールを飲む言い訳にはなるんじゃないでしょうか。