人の性格は「歩くスピード」で判断できるかもしんないぞ
歩くスピードで性格がわかる?
昔から「歩くのが速い人は長生き!」みたいなデータはいくつかあるんですけど、今度は「歩く速度で性格がわかる!」って報告(1)が出ておりました。
これはモンペリエ大学の研究で、25〜100才の男女約15,000人が対象。まずは全員の性格を「ビッグファイブテスト」で判断しまして、そのうえで全員の普段の歩き方とくらべたんだそうな。
歩くのが速い人ほどポジティブな要素が高い
それでどんな傾向が出たかと言いますと、
- 歩くのが速い人は、外向性、誠実性、開放性の3つが高く、神経症傾向は低い!
- 協調性は歩行スピードに影響をあたえなかった
- 外向性が高い人は、低い人にくらべて平均で1秒あたり0.06秒ほど歩くのが速い傾向があった
って感じだったそうな。実は2016年のデータ(2)でも「神経症傾向が高いまたは誠実性が低い人は歩幅が広くて、神経症傾向が高い人はチョコチョコ歩く」みたいなデータが出てたりして、どうも人間のパーソナリティは歩き方を反映してるっぽい。
マジメで明るい人は年を取っても歩くスピードが落ちにくい
さらに、この効果にはオマケがありまして、
- 外向性や誠実性が高い人は老化しても歩行スピードが低下しにくい
って傾向も出てたそうな。誰でも年を取れば歩くのは遅くなるもんですが、どうも外向性や誠実性が高いと、そのレベルがゆっくりしたものに変わるみたい。おもしろいもんですねぇ。
研究者いわく、
外向性と誠実性は、もっとも歩行スピードと相関があった。活動的で熱意があり、同時にセルフコントロールや計画を立てるのがが得意な人ほど速く歩くし、年を取っても歩行スピードが遅くならない。
歩行スピードの低下は、様々な良くない要素と結びついている。たとえば、メンタルの悪化、運動機能の低下、身体の不自由、認知機能の劣化、痴呆の発症などだ。それらは、最終的には早期死亡にもつながっていく。
とのこと。こういった現象が起きる理由はハッキリしてないものの、まぁポジティブな人ほどハキハキ歩くってのは直感的にも理解しやすいところかと思います。過去の実験(3)でも、神経症傾向が高い人は日ごろの活動量(NEAT)が少ないって報告が出てますからねぇ。
もちろん、だからといって「速く歩けば性格が変わる!」って意味にはならないんですけど、早歩きが脳機能にいいのは確実なんで、日ごろからスタスタ歩いておくにこしたことはないかと思われます。過去には「ちょっと歩いただけで気分がよくなるよ!」ってデータも出てますしねー。