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まわりから「かっこいい!」と思われる人は何が違うのか?の科学

Coolness

 

かっこいい人は何が違うのか?

「『かっこいい人」は何が違うの?」って問題を調べた研究(1)がおもしろかったんでメモ。

 

 

これはシドニー大学の実験で、私たちが反射的に「あの人かっこいいなー」と感じてしまうような人物には、どんな特徴があるのかをチェックしてくれております。元論文では「Coolness」って単語を使ってますね。

 



「かっこいい人」には2つのタイプがある

もちろん、「かっこいい」と思われるかどうかはルックスの要素も大きいんですが、この研究では「性格の特徴」だけに絞ってるのがポイント。具体的には、同じ研究チームが過去に行なった実験をもとに、「かっこいい!」と思われやすい人の特徴を2パターンに分けております。

 

  • 名声クール:有能、人当たりがいい、友好的など、社会的に好ましい特質を備えている人
  • 反抗クール:つねに超然としていて、反抗的な姿勢を取り、ややぶっきらぼうな人

 

ってことで、なんとなく納得の内容じゃないでしょうか。前者の例がダライ=ラマ14世で、後者がジョン・ライドンとかでしょうか。

 

 

さらに両者の特徴を示す単語を並べると、

 

  • 名声クール:気遣い、大きな目標、温かさ、優しい、カリスマ性、魅力的、自信、流行り

 

  • 反抗クール:言うことを聞かない、皮肉、攻撃的、冷めた、大胆な、風変わり、わがまま

 

みたいな感じ。なんだか真反対の要素がならんでますが、確かにどちらも「かっこいい人」に共通する要素ではありますな。

 

 

「かっこいい人」の性格を調べてみたら何がわかったか

で、実験では508人の男女を対象に「普段からかっこいいと思われやすいか?」をチェックしたうえで、ご存じビッグファイブのデータと比べております。

 

 

そこでどんな傾向があったかと言うと、

 

  • 名声クールを持つ人
    • 外向性がやたらと高い
    • 好奇心も非常に高い
    • 誠実性、協調性、メンタルの安定性がいずれも高い
    • 自尊心がとても高い

 

  • 反抗クールを持つ人
    • 名声クールほどではないが、やはり外向性は高い
    • 好奇心と感情の安定も非常に高い
    • 誠実性と協調性は高くないが、低くもない
    • 自尊心も高いが、名声クールほどではない

 

だったらしい。どちらのかっこよさにしても、ビッグファイブの良い特性が非常に高く出てますねー。簡単にいえば、全人格的に優れてる人はかっこいいと思われやすいってことでしょうか。外向性の低さに定評がある私は涙目であります(笑)

 

 

また、名声系と反抗系のかっこよさは相反するように見えて、実は誠実性や自尊心レベルのちょっとした差でしかないってのもおもしろいもんですな。ジョン・ライドンとダライ=ラマは紙一重みたいな。

 

 

まとめ

ってことなんで、他人からかっこいいと思われたければ、

 

  • 好奇心レベルが上がるような行動を取る(=普段はやらないことに挑戦してみる)
  • 不安やストレスで感情がグラグラしないように気を配る

 

の2点が特に大事にはなってきそうであります。まぁ、そうはいっても「自尊心のレベルは生まれつきの要素が大きい」って研究もありますんで、やはり遺伝的な要素もかなり大きいんでしょうが。

 

 

ちなみに、持ち前の性格を変える方法については、

 

 

の2つに現時点での結論をまとめてますんで、よろしければ合わせてご参照ください。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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