トレーニングしても筋肉が増えなくて……。そんな時は「クレアチン」だ!という研究
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クレアチンはコストに見合う働きをしてくれる
というわけで、久々にクレアチンの話です。クレアチンってのは3種類のアミノ酸がまとまった成分で、筋トレのおともには最適な一品。エネルギーを生み出す効率が高いうえに抗糖化の働きもありまして、とにかくいろんなメリットが確認されてるんですな。そんなわけで、当ブログではよくビタミンDをすすめてますけど、クレアチンも数少ない推奨サプリのひとつです。ビタミンDほどエビデンスはないものの、お代を払った分だけの働きはしてくれるかと思います。
筋トレの停滞にもクレアチンは効くか?
でもって新しい論文(1)では、いったん原点にもどって「クレアチンで筋肉は増えるの?」って問題を調べてくれております。過去にも似たような実験はありましたが、この研究が新しいのは、筋トレ歴が長い人を対象にしてるとこです。というのも人間の体って、筋トレ歴が長くなればなるほど筋肉が成長しにくくなるんで、どうしてもビギナーを対象にした研究に偏りがちなんですよ。そのせいで、「クレアチンが筋トレの停滞を解消してくれるのか?」ってとこは意外と未知数だったんですね。
これはロンドリナ州立大学などの実験で、筋トレ歴が2年以上の男性45人が対象。平均年齢は23歳ぐらいで、「いまいち筋肉が増えにくくなってきたなー」ぐらいの人を選んでおります。
実験では全体を2グループに分けてまして、
- クレアチングループ:最初の7日は体重1kgあたり0.03gのクレアチンを1日4回飲み、あとの7週間は体重1kgあたり0.03gのクレアチンを1日1回飲む
- プラシーボグループ:ニセのパウダーを8週間飲み続ける
そのうえでみんなに週4の筋トレを指示したそうな。
- 月曜日と木曜日:胸、肩、二の腕、腹筋のトレーニング
- 火曜日と金曜日:背中、力こぶ、太もも、ふくらはぎのトレーニング
実験後の筋肉量はDEXA法でチェックしまして、どっちのグループに良い影響が出たかを調べたみたい。
筋トレビギナーじゃなくてもクレアチンはいい感じ
その結果はと言いますと、- クレアチングループの大勝利!
って感じでして、プラシーボ群よりもガッツリと筋肉量が増えていた模様。クレアチンは筋トレの停滞期にもかなーり役立ってくれそうっすね。
でもって、この実験ではもうひとつおもしろい結果も出てまして、
- クレアチングループは、上半身の筋肉が下半身より約2倍ほど増えていた!(7.1 ± 2.9% vs. 3.2 ± 2.1%)
ってのも興味深いところ。プラシーボ群は全身の筋肉が等しく増えたのに対して、クレアチンは発達スピードに差があったらしいんですな。
こういった現象が起きる理由は不明ながら、研究グループは「上半身のほうが速筋が多いからじゃない?」と推測しておられます。通常は速筋のほうがクレアチンの吸収力が高いので、そのぶんだけ発達スピードも速くなるんじゃないのか、と。いかにもありそうな話ですねぇ。
まとめ
そのへんはまだ謎が多い話ではありますが、以上の話をまとめると、- 筋トレに慣れた人でもクレアチンは使えそう!
- 特に上半身を鍛えたい人はどーぞ
- 逆にクレアチンを使うときは、いつもより下半身トレーニングのボリュームを増やしたほうがいいかも
といったところです。ここ最近はあんまクレアチンを使ってなかったんですけど、ひさびさに再使用してみようかしら。