口内炎に激しく効果がある(かもしれない)自宅でできる6つの予防策
口内炎にかんするご質問をいただきました。
よく口内炎ができてしまうのです。噛んでしまってできることは勿論ですが、いつの間にかできていることもしばしば。 市販の薬を塗っても、いまいち効能があるのか実感としてありません。。。
そこで質問なんですが、 口内炎予防法、また口内炎ができた際の対処法等がございましたら、是非とも知りた いです。
とのこと。幸いにもわたしは悩んだことはほぼないんですが、口内炎にお悩みの方は多いようで、似たようなメールをちょくちょくいただいております。
ただ、口内炎ってのは難しい症状で、実はいまだに「このメカニズムで起きる!」ってのはわかってないんですよ。たとえばヨーテボリ大学が口内炎について調べたレビュー(1)によりますと、
- ストレス
- 食物アレルギー(特に酸っぱいものと辛いもの)
- ホルモンの変動
- ピロリ菌
- 栄養不足
- ウイルス感染
- 腸の異常(IBSとか)
といったあたりが原因としてあげられたりします。おおまかにみれば「免疫系の異常が問題なんだろうなー」とは思うものの、とにかく特定が難しいわけです。これまた頭痛や肌荒れなどと同じく、「やれることはすべてやってみよう!」としか言いようがないんですよね。
となると当然ながら、感染やIBSのような症状はお医者さんに行くしかないので、普段の生活では、残りのポイントに対処していくしかない次第です。
ってことで、日常で気をつけるべきポイントは以下のような感じ。
1 刺激物を避ける
酸性のもの(かんきつ類とか)、辛いもの(トウガラシとか)、ざらついたもの(トーストとか)は炎症を促進するので避けるのが吉。予防にはならないかもですが、とりあえず口内炎の悪化は防げますんで。
さらに徹底するなら、コーヒー、精製糖、加工食品全般も避けてくださいませ。
2 ビタミンB群をとる
よく「口内炎にチョコラBBが効く」とか言いますが、これはビタミンBが作用してるケースが多め。とくにビタミンB12は有効で、2017年の実験(1)によれば、1日1mgを2回に分けて飲んだグループは6ヶ月で口内炎の再発生率が減ったとか。
しかも、この効果はビタミンB12が欠乏していないグループにも確認されたというから驚きです。このほかにも、
- ビタミンB1を1日300mg
- ビタミンB2を20mg
- ビタミンB6を150mg
などを試してみるといい感じです。このなかではビタミンB1不足が強く口内炎の発症と相関してますんで、くれぐれもご注意を。
もっとも「服用危険」にも書きましたとおりビタミンB 群のサプリは長期的に服用するものではないですし、ビタミンB12は肌荒れの原因にもなり得ますんで、とりあえず3週間ほど試してなんの改善もみられなければ服用はやめたほうが良いかと思います。というか、3週間を超えて口内炎が続くようだったら素直にお医者さんに行ってください。
3 DGLマウスウォッシュ
DGLってのは、日本でいう「甘草」からグリチルリチン酸を取り除いたものです。甘草といえば当ブログでは「リーキーガットに効くかも?」とか「肥満に効くかも?」みたいなテーマで取り上げてきましたけど、実は口内炎にもいいかもよーってデータ(2)も出てるんですよ。
これは20人の口内炎患者を対象にした実験で、200mgのDGLタブレットを1日1〜2回なめたら、およそ75%の参加者の症状が50〜75%の範囲で改善したというんですな。しかも、その効果はその日のうちに現れてまして、これは試してみる価値アリではないかと。
DGLについてはチュアブルタイプが定番ですが、喉スプレータイプも出てますんで、好きな方をお試しください。スプレータイプは、ほかにもメンソールとかが入ってて清涼感がウリになっております。
4 プロポリススプレー
ご存じのとおり、ミツバチが集めた樹脂の混合物ですね。抗菌作用があるのは有名でして、口内のバクテリアが原因で起こる症状には効く可能性があるんですな。事実、1988年にキューバで行われた試験(3)でもそこそこの良い結果が出てますんで、上のDGLと併用してみるのはありかなー、と。
5 亜鉛
亜鉛不足も口内炎の大きな原因のひとつ。ミシガン大学のレビュー(4)などを見ますと、1日150mgの亜鉛で症状の50〜100%が改善したそうな。これまた試す価値ありですねー。
当ブログでは亜鉛トローチをおすすめしてますけど、亜鉛そのものは普通に暮らしいていればそこまで不足する確率は低いかも(ストレスが激しい人とかは別ですが)。なので、とりあえず2〜3週間試してみてなんの改善もなければ止めたほうが良いかと思われます。
6 ラウリル硫酸塩が入った歯磨きやマウスウォッシュは使わない
もちろんラウリル硫酸塩は健康な人には問題がないものの、どうも口内炎にはよろしくないっぽいんですな。これはまだ初歩研究の段階ですけど、ノルウェーで行われた研究(5)だと、ラウリル硫酸塩が口内のムチンレイヤーに悪影響をあたえる可能性が言われてたりします。
そんなわけで、まだ確定的な話ではないものの、成分表に「ラウリル」の文字があったら避けたほうがよろしいかと思われます。
まとめ
そんなわけで、いろいろと紹介して見ましたが、どれもデータとしてはやや甘いのが難点ですね。やはりかたっぱしから試してみるしか方法はないのかなーと思います。
また、長くなるのでここでは割愛しましたが、「ストレス対策」と「アレルギー食品対策」なんかも口内炎を防ぐには大きなポイント。ストレスについては「アメリカ心理学会が認める、“本当に効く”8つのストレス解消法」を、アレルギー食品については「プチ除去食のすすめ」などを参照していただければ幸いです。どうぞお大事にー。