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小説を読むと寿命が延びる。平均で2年も延びる

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読書で寿命が延びる!」ってデータ(1)が出まして、海外の読書クラスタがわいておりました(笑)

 

 

 週3時間半以上の読書で寿命がのびる

これはイェール大学の研究で、50才以上の男女3,635人を対象にしたもの。まずは全員を以下のグループにわけたんですね。

 

  1. ほとんど本を読まない人
  2. 週に3時間半以上は本を読む人

 

で、それから12年後にみんながどうなっていたかを調べたところ、

 

  1. ほとんど本を読まない人は33%が死亡
  2. 本を読む人は27%が死亡

 

って結果だったそうな。本を読む人のほうがハッキリと死亡率が低かったんだ、と。

 



最低1日30分の読書でも寿命は延びる

研究者が言うには、

 

両グループをくらべた場合、読書をしない人は基準値から85カ月ほど生存し、読書家は108カ月生存した。

 

結論として、読書には23カ月の延命効果がある。

 

とのこと。読書でおよそ2年も寿命が延びる!って結論になっております。おもしろいですねぇ。

 

 

さらにデータを見てますと、

 

  • 本を読む量が多いほど寿命は延びる(上限はあると思うけど、このデータからはよくわからない)
  • 最低1日30分の読書でも寿命は延びる

 

って感じになっております。とにかく少しでも毎日本を読むのが大事みたい。

 

 

読書の脳トレ効果が寿命をのばす

また、「何を読むと寿命が延びるの?」って問題については、

 

  • 新聞や雑誌よりも、本のほうが延命効果は高い
  • ノンフィクションでもいいが、フィクションのほうが寿命には効くかもしれない

 

って傾向が出ております。このあたりはややデータが曖昧なんですが、基本的には、寿命をのばしたければ小説を読むのがベストっぽい。

 

 

こういった現象が起きる理由としては、

 

  • 読書にのめり込むことで脳が鍛えられるから
  • 読書で共感力がアップするから

 

の2つが考えられております。

 

 

研究者いわく、

 

おもしろい本を読むと、脳が積極的に働くようになる。本のなかから現実世界に応用できそうな素材を見つけると、脳が自然に目の前の問題を解決しようと考え始めるからだ。

 

この状態は、「認知的従事」と呼ばれる。読書にのめり込むとボキャブラリーや論理力、集中力がアップするのは、おそらく認知的従事のおかげだろう。

 

とのこと。おもしろい本を読めば、自然に最強の脳トレができるんだって話ですな。

 

 

もうひとつ、読書と共感力の関係については、過去に当ブログでもあつかってきたところです。具体的には、

 

 

 あたりが参考になるかと。全体的には、エンタメ系よりも重めの純文学のほうが共感力は上がるっぽい。

 

 

要するに、読書によって頭が良くなり、ついでに共感力もあがるおかげで、人生をサバイブしやすくなるわけですな。たまに「作り話なんか読んでも無意味!現実を見ろ!」なんて批判も聞きますが、実際に生存率をあげてるんだから、現実的なメリットは非常に大きいのだと申せましょう。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。