そもそもパレオダイエットってなによ?Part2 理論編
「そもそもパレオダイエットってなによ?Part1 基礎編」に続いて、ここでは理論編に進むよ!
といっても、低糖質な食生活によるダイエット効果に関しては、ここに書いたとおり。結局はカロリー制限が一番大事で、世間で言われてるほど劇的な効果はないんじゃね?という立場なんで、ここでは私がメインに考えている健康面の効果について。
1・主食を抜いちゃって栄養バランスだいじょうぶなの?
「炭水化物を食いすぎると肝臓がブドウ糖を貯蔵できなくなって、あまった糖が脂肪に!」というのが、いわゆる低糖質ダイエットの前提なわけですが、血糖が高い状態が続くと、肥満になる以外にも深刻な問題が出てきましてね。
といえば誰もが思いつくのが糖尿病。インシュリンの血糖を下げる能力が下がって、血管がつねに高血糖状態になるという。
このへんの話は、
あたりが超わかりやすくてオススメ。高血糖が続いて内臓に炎症が起こり、それが肥満、高血圧、動脈硬化の引き金になって全身がボロボロになっていく様子がわかって超怖い。そんなわけで、やはり糖質は適度に減らすに越したことはないかなーと。
2・低脂肪がよいとかさんざん言われてきたのに、いまさら糖質も問題とか言われても信じられまへんがな
確かに、チーズもヨーグルトもいまや低脂肪が当たり前の状況ですから、「脂肪は摂ってよし!」と言われても疑似科学ちゃうんかと言われても当然でありましょう。
ここで重要になるのがアンセル・キーズという人物。20世紀のなかごろに脂肪悪玉説を提唱した大学教授で、彼が世に出る前は、実は医学会でも「インシュリンがデブの原因」って説のほうが主流だったんすね。つまり、いまの低糖質ダイエットは目新しい説でもななんでもなくて、もともとの考え方にもどっただけとも言えます。
そこへキーズ博士が主張した新説が、ズバリ「脂肪をとってコレステロールが上がるから太るんじゃ!」というもの。その証拠に7カ国の食生活を調査して、コレステロールと心臓病の関連を明らかにしたのであります!ドドーン!
ところが、のちにキーズ博士の調査は間違いだったことがわかります。要は自分の説につごうがいい国だけを選んで、都合が悪い国のデータは使ってなかったんすね。これにて、脂肪悪玉説は終了〜。……とはいかないのが世間の珍妙さでして、キーズ博士の新説は世界中のメディアに取り上げられて一気に知名度をあげちゃうわけです。なんせタイム誌の表紙になったぐらいすから。
その後、キーズ博士も何度か再調査をしたものの仮説に合わないデータはガン無視というハードコアな手法を取り続けまして、みごと自説をメインストリームに押し上げたのでした。そんなわけで、脂肪悪玉説はそもそもの起こりから間違いだったわけですね。
さすがに一日の必要カロリーを上まってまで脂肪食い放題とは言えんですが、その範囲なら好きに食べてもいいんじゃないでしょうか。ちなみに、よく言われる「動物脂肪で動脈硬化に!」って話は、2010年のメタ解析でコテンパンにやられてますので、その辺も安心していいんじゃないかと。
そんなわけで理論編はこのへんでー。