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「たくさん食べるから太るのは間違いだ!」という物言いに対してもにょる件

 

ヒトはなぜ太るのか?そしてどうすればいいか」という記事を見かけまして。盛大にもにょってしまったので、ちょこっと書いておきます。

 


ここで紹介されている


という本は、確かに情報満載のおもしろい一冊。例えば「Effect of weight loss by a low-fat diet and a low-carbohydrate diet」って研究によれば、脂肪を制限したダイエットと低糖質ダイエットをくらべると、低炭水化物ダイエットのほうが約4キロほど体重が減るスピードが速かったってリポートもありますんで、低糖質ダイエットの効果自体には異議なしなんですが…。




でも、この方がブログでおっしゃっている

その誤解とは、「たくさん食べるから太る」「脂っこいものを食べるから太る」「運動しないから太る」この3つである。まさかこの3つの定説が間違っているとはにわかには信じ難いだろう。


ってのを読むと、やはりもにょっちゃう。だって熱力学の第一法則に反してるもの!というのもありますが、もうちょい詳しく言うと例えば2005年の論文。低脂肪食と低炭水化物食のダイエット効果を調べたものなんですが、結果は以下のグラフのようになりました。



 

ご覧のとおり、2年にわたる調査では、最終的にはどっちも体重の減りかたは変わらなかったんですね。





となると、「おいおい、ちょっと待て!じゃあ最初にあげた「低糖質ダイエットの方が体重の減りが速かったって結果と矛盾するやんけ!」という話になるわけですが、どうやら低糖質ダイエットはスタートダッシュこそ凄いものの、長い目でみると他のダイエットと効果が変わらなくなる感じ。

 

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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