2013年に読んで最高によかった15冊
2013年もあとちょっと!ということで、私が今年読んだ本のなかで「これは素晴らしい!」と思った15冊をメモっておきます。新刊じゃないのも混じってますが、よろしくご参照ください。
「スタンフォードの自分を変える教室」ケリー・マクゴニガル
「意思力をいかに強くするか?」をテーマにした、問答無用のベストセラー。ちゃんとした理論を実生活に使えるテクニックにおとしこむ技術が絶妙で、本職の学者さんにこれだけおもしろい本を書かれたらサイエンスライターさんは大変だろうなー、とか思いました。
「ファスト&スロー」ダニエル・カーネマン
「人間ってどうやって意思決定してるの?」に徹底的にこだわりぬいた一冊。多くの自己啓発本のネタ元にもなっている本で、これを読むだけでヘタなビジネス書100冊ぶんの価値があると思う。
「世界の経営学者はいま何を考えているのか」入山章栄
「結局、経営学ってなにやってんの?」という本。個人的に「経営学なんて学術的な裏づけもない怪しい学問でしょ?」と思っていたので(笑)、いちおう統計学を使った真っ当な科学になろうと頑張っていることがわかってよかった。
「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」ブラッド・ストーン
Amazon.comの評伝。ジェフ・ベゾスの奥さんが「事実と違う!」と怒ったそうですが、それをさっぴいても十分におもしろい。合理性を重んじるベゾスは、女性をナンパするためにボールルームへ通っていたとか、どうでもいい豆知識も満載(笑)。
「頑張らなくてもやせられる! メンタルダイエット」木村穣
認知療法でダイエットするための本。「栄養がどうとか代謝がどうとか細かいことは考えず、とりあえず日々の生活を少しずつ健康的に変えようね!」という超まともな主張に思わず納得。要は「いかに習慣を変えるか?」をくわしく解説した本なので、ダイエットの他にも仕事や人間関係にも十分に応用が効く内容になっております。
「サーチ! 」チャディー・メン・タン
Googleで人材育成を担当しているチャディー・メン・タンが、実際にGoogleで行われている瞑想法について解説した本。とてもやわらかい書き方で読みやすいうえに、科学的考証もバッチリですばらしい。社内プログラムとしていち早く瞑想を取り入れたGoogleの柔軟さにも驚いた。
「才能を伸ばすシンプルな本」ダニエル・コイル
ノンフィクション作家のダニエル・コイルが、多くの天才達に取材をして才能を伸ばす52のコツをまとめた本。一時期はやった天才本(グラッドウェル「天才! 成功する人々の法則」とかサイド「非才!―あなたの子どもを勝者にする成功の科学」とか)を読んだ人にとっては目新しいアイデアはないと思いますが、膨大な取材と研究の成果から手軽に使えるコツを抽出した手際が素晴らしい。
「決定力! :正解を導く4つのプロセス」チップ ハース,ダン ハース
おもしろい本ばっかり出してるハース兄弟の新作。前作の「スイッチ!」には劣るものの、やっぱり今回も秀作でした。本書に関しては以下に紹介文を書きましたので、ご参照いただければ幸いです。
参考:より良い意思決定を行うための「WRAP」プロセスを使ってみる
「なぜ「あれ」は流行るのか?」ジョーナ・バーガー
「流行るアイデアと流行らないアイデアの違いは何か?」という本。邦題と表紙がヒドいんですが、中身は口コミのメカニズムを実証的にわかりやすく解説してくれる秀作であります。マーケティング担当者はもちろんブロガーにも超役に立つ一冊なのに、ネットではあんま話題になってないのが不思議。
「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」アダム・グラント
「与える者ほど成功する!」を科学した超おもしろい本。この本については過去に4本ほど書きましたので、以下のページをご参照ください。
参考:
惜しみなく与える者ほど成功する!ーアダム・グラント「ギブ・アンド・テイク」
「ギブ・アンド・テイク」の著者による自分のタイプ判断テストをやってみる
科学的に正しい「人助けで幸福度を増すための4箇条」
ネガティブ人間の第一の強みは「不安感」