SNSのやり過ぎでうつ病リスクが1.7倍に!摂食障害リスクが2.2倍に!みたいなデータが出てましたよ
「SNSで摂食障害のリスクが2.2倍に!」ってデータが出ておりました(1)
これはピッツバーグ大学の研究で、19〜32歳のアメリカ人約1,800名を対象にしたもの。まずは全員にアンケートを取って、SNSの利用頻度を調べたんですね。
チェックしたSNSは、Facebook、YouTube、Twitter、G+、Instagram、Snapchat、Reddit、Tumblr、Pinteres、Vine、LinkedInの11種類。そのうえで、全員のメンタルヘルスと食事パターンを調べ、SNSの利用データと付きあわせたそうな。
その結果は、
- SNSをやりまくってる人は、SNSの利用時間が少ない人にくらべて摂食障害(拒食症とか過食症とか)の発症リスクが2.2倍に!
というもの。基本的な変数は調整されてまして、この傾向は性別や収入などとは無関係であります。
研究者いわく、
ファッション誌やテレビのようなメディアに接する時間が多いほど、細すぎるモデルやセレブの写真のせいで身体イメージがゆがみ、摂食障害を起こしやすくなる。これは昔から知られてきた事実だ。
SNSは、ファッション誌やテレビが持っていたビジュアル要素をすべて合わせ持っている。そのためSNSユーザーは、ゆがんだ身体イメージをより持ちやすい。
とのこと。ネットで理想的なモデルの写真ばっか見てると、摂食障害をわずらいやすくなるんじゃないか、と。
もちろんこれは観察研究なので、はたしてSNSが摂食障害の原因になってるのかは不明。摂食障害の傾向がある人ほど、心のスキ間を埋めようとしてSNSを使ってるのかもしれませんしね。個人的には因果が双方向になってる気がしますが。
ちなみに、少し前の話ですが、ピッツバーグ大学は同じデータセットを使って「SNSとうつ病の発症リスク」についても調べております(2)。これによると、
- SNSの利用時間が長い人は、少ない人にくらべてうつ病の発症リスクが1.7倍に!
って結果だったそうな。 その原因につきましては、
- SNSにアップされるのは「リア充」系の写真ばっかなんで、「他人は自分より幸せだ!」との気持ちが強くなってメンタルが悪化する
- SNSばっかやってると「時間をムダにした!」って感覚が強く、やっぱりメンタルが悪化する
- SNSは「ネット中毒」につながりやすく、それでやっぱりメンタルが悪化する
- SNSばっかしてると世間のネガティブな事件や情報が目につきやすく、やっぱりメンタルが悪化する
みたいな理屈を考えてるっぽい。いかにもありそうですねぇ。
以前にも「Facebookで気分がへこむ!」って研究がありましたが、今回のはさらにデータ数も多くて信頼性は高め。なかなかSNSと上手くつきあうのは難しそうですなー。