自分を信用できない人は実際に年収が下がっちゃうみたいよ
インポスターシンドロームはどこまで悪影響か?
ちょっと前に「インポスターシンドローム」の話を書きました。日本語で「詐欺師症候群」と呼ばれてまして、どんなに仕事が上手くいっていも「これはまぐれだ…」とか「自分は過大評価されている…」と思っちゃう心理状態を指しております。
かく言う私も生粋のインポスターシンドローマーだったりします。まぁおよそ70%人の人は、人生のどこかの時点で同じ状態に悩むそうなんで(1)、わりとメジャーな問題なんでしょうな。
ってところで、新たに「インポスターシンドロームって実生活にも悪影響あるの?」って論文(2)が出ておりました。当然インポスターシンドロームは心理的に辛いけど、そのせいで収入なんかにも影響は出るのかって問題ですね。
インポスターシンドロームと仕事の関係は?
これは238人の卒業生を対象にした実験で、全員に以下のような質問をしたんですね。
- いまの仕事の満足度
- 仕事のフレキシビリティ
- 人生の「成功」をどう定義しているか
- 自分が選んだ仕事をどこまで理解しているか
- 自分の職場での価値をどう感じているか
そのうえで、さらに「自分は過大評価されていると思う」のような項目にチェックをつけてもらい、みんなのインポスターシンドローム度を計ったんだそうな。
インポスターシンドロームの人は給料が低い
それで何がわかったかというと、
- インポスターシンドロームの人ほど…
- 自分の職業の未来について悲観的
- 現在の状況に満足できていない
- 給料が低い傾向があった
- 昇進もできない傾向があった
みたいな感じ。ガッツリと現実の暮らしにも悪影響が出ちゃってますね。トホホ。
なんでこういうことになるかと言いますと、
(もし新しい仕事のチャンスが訪れても)インポスターシンドロームの人々は、自分のなかに適したリソースがないと考え、自分の仕事に悲観的な感情を持ってしまう。その結果、自分の市場性を自分で消してしまう。
とのこと。インポスターシンドロームの人は、自分の能力に対して「なんだかしっくりこないなー」って感情を持ってるんで、思い切った行動が取れないんだ、と。身につまされるなぁ。
まとめ
この問題については、もちろん長期的には「インポスターシンドロームの罠」の対策が有効なんでしょう。
が、今回のデータを見てると、「自信-能力グリッド」で書いたように「とりあえず不安を隠して生きよう!」ってのがよさそう。インポスターシンドロームの人は、徹底すれば並外れた成功を収めるケースもあるんで、それまでは「fake it till you make it」の精神で行くしかなさげですなー。