腹筋運動はストレスに強くなるためにも使えるかも
体と心ってどうつながってるの?
「腹筋運動でストレスが激減するかも?」って研究(1)がおもしろかったんでメモ。
これはピッツバーグ大学の実験で、「体と心ってどうつながってるの?」って疑問について調べたもの。気分が沈んだら風邪を引きやすくなったり、体が疲れたらメンタルもへこんだりといった経験は誰にでもありましょうが、ここにはどんなシステムが関わってるのかって問題ですね。
脳とストレスシステムをつなぐ線が見つかった
この実験で、研究チームは脳の神経回路がどうつながってるのかを調べまして、大脳皮質が人体のどこに影響を与えてるのかをチェックしたんですな。その結果なにがわかったかというと、
- 大脳皮質の神経は副腎につながってる!
というもの。副腎はメンタルのストレスに応じて、いろいろと人体の反応をコントロールしてる器官であります。くわしくは「副腎疲労は万病の元?それともウソ?」 などをどーぞ。
要するに、いままではボンヤリと「心と体はつながってる!」と言ってきたんだけど、そこには本当に解剖学的なメカニズムがあったんだ、と。おもしろいですねぇ。
体幹やバランスを鍛えるとストレスにも強くなる…かも
もっとも、ここまでなら「なるほどねー」ぐらいの話ではあります。が、さらに興味深いのは、
- 「運動」に関わる脳のエリアも副腎につながってた!
ってところです。 どうやら、「体幹」とか「体のバランス」を調整する脳のエリアが、副腎の働きにも影響を与えてそうなんですよね。
これをざっくり言い換えると、
- 姿勢をよくする
- ダンスを踊る
- ヨガをやる
- 体幹トレーニングをする
- 腹筋運動をする
といった活動は、すべてストレスに対抗する力を直にアップさせてくれるかもしんないわけですな。
もちろん、これは「そういう経路がある」ってレベルの話なんすけど、ヨガやピラティスみたいな体幹系のトレーニングはストレス解消の効果が大きいのも事実ですからねぇ。体幹系の動きが、人体のストレスメカニズムに直接効いてる可能性も出てきたわけですな。
ヒトの体は想像のストレスと現実のストレスを区別できない
さらに研究者いわく、
今回のデータは、過去の失敗を思い出したり、嫌な出来事を思い出すだけでも、副腎髄質にシグナルが送られることを示している。そのシグナルは、実際に嫌な出来事が起きたときと同じだ。
とのこと。よく「脳は想像と現実を区別できない」とか言いますけど、そこには解剖学的な理由があるってことですね。
個人的には、普段の筋トレで体幹は鍛えられてるはずなんで、あとはバランス系のトレーニングもしとくかなぁ…。