目標の達成率を科学的にアップさせる「記録」のポイント3点
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ゴールまでのプロセスを「記録」すると達成率はあがるのか?
「目標を達成するには記録が大事!」ってのはいろんな本で見かける話。その効果には定評がありまして、メモ系のダイエット法に一定のメリットが認められてたり、「パレオダイエットの教科書」にも「活動量は記録しといたほうがいいよー」みたいなことを書いております。というわけで、記録の効果は疑いないわけですが、ここで気になるのは「実際どれぐらい『記録』って使えるの?」ってとこでしょう。いくらメリットがあると言っても、その効果量が低かったら意味がないわけでして。
そこで非常にいい感じなのが、近ごろリーズ大学から出た論文(1)。タイトルは「ゴールまでの進捗をモニタリングすると、本当に目標を達成しやすくなるの?」で、過去に出た138件のデータを精査したメタ分析になっております。つまりエビデンスの信頼度は高め。実は、この手のメタ分析ってほとんど無かったんですよね。
記録は目標の達成率を有意にアップさせる
で、まずは結論から引用すると、ゴールまでの進捗度のモニタリングは、(a)記録の習慣を大きく促進し、(b)記録の習慣がつくと行動を起こす確率や目標の達成率が有意にアップする。
とのこと。なかなかポジティブな結果が出ておりますが、このへんは予想どおり。記録に効果がある理由としては。
- 自分の現在位置が把握しやすくなる
- そもそもゴールの存在を定期的に思い出せる
- 必要な行動を取るタイミングがわかりやすい
ってあたりが上がっておりました。こちらも納得ですね。
具体的に「記録」にはどれぐらいの効果があるの?
では、具体的にどれぐらいの効果量だったかといえば、- 記録習慣の促進 d+=1.98 , 95% CI [1.71, 2.24]
- 目標の達成率 d+=0.40 , 95% CI [0.32, 0.48]
といったところ。ざっくり言えば、「習慣をつける効果は超ある!」「目標達成の効果もそこそこある!」みたいな感じっすね。「えー、そこそこぐらいの効果なの?」と思うかもですが、この手の心理テクニックでd+が0.40もあれば優秀なほうです(笑)
記録の効果をアップさせる3つのポイント
さらに、この論文では「記録の効果をアップさせる3要素」も抜き出してくれていて、かなり参考になります。具体的には、1.ゴールに直接関連したものを記録すべし!
体重を落としたいなら体重だけを記録し、 カロリーを減らしたいならカロリーだけを記録しよう!って話です。当たり前の話のようですが、わりと見過ごされがちなポイントかも。体重を減らすぞ!と決めたのに、カロリーを計測し始めるような人は意外と多いですからね。2.パブリックコミットメント!
記録をオンラインで公開したり、友人に進捗状況を報告するといいよ!って話です。最近の活動量計にはたいていソーシャル機能がついてますんで、こういうのを使うのもアリでしょうね。あとはスマート体重計を使って、自分の体重を自動的にツイッターに投稿したりとか。
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そこまでハードにコミットメントしたくない!という方は、「体重の変化を記録した紙を家族が見えるとこに貼っておく!」ぐらいから初めてみるとよさげです。