結局、メモは手書きのほうが優れているよ!という研究
https://yuchrszk.blogspot.com/2014/05/blog-post_8.html
「PCやスマホでメモするよりも、ペンと紙を使ったほうがいいよ!」と主張する研究が面白かったのでメモ。
これはプリンストン大学の論文でして、学生たちにTEDの動画を見ながらメモを取らせたんですな。その際、半分のグループにはラップトップを使わせて、残りには紙とペンでメモってもらった、と。
その後、動画の内容について質問したところ、次のような差が出たみたい。
- 事実に関する質問:ラップトップと手書きのグループに正解率の差は出なかった
- 概念的な質問:ラップトップよりも手書きのほうが正解率が高くなった
「事実に関する質問」は、「日本の人口は?」とか「スウェーデンの社会保障費は?」といった具体的なデータを問うもので、「概念的な質問」は、「日本とスウェーデンの平等観の違いは?」のように、話の要点や考え方を問うものであります。
この差は1週間後のテストでも変わらず、手書きのノートで内容を復習したほうがラップトップよりも成績が良かったそうな。
これは、ラップトップだと入力が簡単なせいで逆に注意力が途切れ、ボーッとキーボードをたたくだけの状態になりやすいのが原因らしい。また、キーボード入力が速いと、脳が十分に情報を処理する時間がとれなくなっちゃうそうな。
これまでも「デジタルのメモは集中力を減らす」って研究はありましたが、今回の論文は、そもそもデジタルは脳の情報処理もさまたげちゃうってとこがポイントなわけですね。
研究者いわく、要は注意力を欠いたままキーボードを打つのが問題のようなので、手書きが苦手な人でも、マインドフルネスにメモを取ればデジタルの欠点もカバーできるかも。一方で自分の集中力に自信がない方は、手書きにこだわったほうが無難かもしれません。
もっとも、データを見てみると、「ラップトップを使った場合でも、学んだ内容を自分の言葉に変換して書いた人は、ちゃんと理解力も上がったなんて傾向も出てたりします。そう考えると、デジタルかアナログかというよりは、「自分の頭を使って勉強したかどうか?」の方が大事なのだろうと思うわけですが。