食物繊維で良い夢を見やすくなるって本当?
https://yuchrszk.blogspot.com/2017/03/dreamfiber.html
レジスタントスターチで夢の回数が増えた?
食物繊維に関するご質問をいただきました。レジスタントスターチを飲み始めてから、便の形が良くなりました。ありがとうございます。
あともうひとつ感じたのが、夢をよく見るようになったことです。前はそんなに夢を見るほうではなかったのに、いまはクッキリとした夢をよくみます。レジスタントスターチでこんなことがあるんでしょうか?ヘンなことを言ってたらすいません。
とのこと。これはおもしろいですねー。
レジスタントスターチってのは、「パレオダイエットの教科書」でも推している食物繊維の一種。腸内細菌のエサになる性質があり、体のパフォーマンスアップに役立つことがわかってるんですね。
短鎖脂肪酸が夢を増やすかも
で、レジスタントスターチと夢の関係ですけど、実はそんなに突飛な話でもなかったりします。私は体験してないんですが、意外と「夢を覚えているようになった!」とか「明晰夢を見るようになった!」みたいな感想を聞くことが多いもんですから。その理由をしばらく考えてたんですけど、ひとつの仮説として考えられるのは「短鎖脂肪酸」のせいかなー、と。
短鎖脂肪酸ってのは、腸内でレジスタントスターチが発酵して生まれる物質のこと。かなり高い抗炎症作用を持ってまして(1)、体内に酪酸が多い人ほどIL-1やTNF-αの量が抑えられるようなんですな。
睡眠と免疫の深い関係性
さて、これがなぜ夢に関係するかといえば、睡眠と免疫には強い結びつきがあるからであります。たとえば2005年の論文(2)などを読むと、多くのデータによれば、IL-1やTNF-αという2つのサイトカインは、睡眠のコントロールに深く関わっている。生化学や分子遺伝学のデータは、いずれも2つのサイトカインが人間の睡眠と起床活動を制御していることが示している。
とのこと。炎症性の物質が、実は睡眠をコントロールしているんですな。
さらにおもしろいことに、
IL-1とTNF-αが増加したマウスは、ノンレム睡眠の量が増える。人間を対象にした実験でも、睡眠不足の参加者は血中のIL-6量が増え、レム睡眠の量を減らす現象が確認されている。
なんだそうな。体内の炎症レベルが上がるほど、レム睡眠の量は減っていくみたいなんですね。
レジスタントスターチでレム睡眠が増えてるのかも
ご存じのとおり、ヒトはレム睡眠のときにハッキリした夢を見るもの。つまり、- レジスタントスターチを摂る
- 腸内の短鎖脂肪酸が増える
- 短鎖脂肪酸が炎症を減らす
- 炎症が減ってレム睡眠が増加
- 夢を見る!
みたいな流れが推定されるわけであります。
もちろん、これは何の裏付けもない仮説なんですけど、私もかつて「ジャガイモを食べ始めたらよく眠れるようになった」って体験はしてますからねぇ。レジスタントスターチが睡眠にも影響を与えるってのはありそうな話かも。
逆に言えば「なにも夢を見ない!」みたいな人は、体の炎症のせいでレム睡眠が足りてないのかも。ぜひ気をつけていただきたいとこであります。