自然に虫歯を予防する漢方薬が見つかった(かも)な件
虫歯にハーブが効く?
「ハーブはいろいろ効くよー 」みたいな話は何度も書いてますが、今度は「虫歯に効くハーブが見つかったよ!」っておもしろ論文(1)が出ておりました。
これは四川大学が行った実験で、人工的に再現したプラークを使った生体外研究になっております。こいつに対して数百種類の生薬を試して、どれが歯のエナメル質の分解を食い止めてくれるのかをチェックしたんだそうな。
もちろん、実験中はpH数が適度に変化するように調整して、口内の酸とアルカリの程度を現実に近づけております。なかなか大変な作業ですな。
五倍子が歯の崩壊を防いでくれる
ってことで、なにがわかったかというと、
- 五倍子がもっとも虫歯予防に効いた!
ってことです。五倍子って初めて聞いたんですけど、なんでもヌルデって葉っぱにアブラムシが寄生して、その刺激で作られた虫こぶから採取した生薬なんだそうな。漢方の世界では、昔から下痢や腫れ物の治療に使われてきたらしい。うーん、知らなんだ。
研究者いわく、
中間分子量のガロタンニンは、虫歯の予防にもっとも効果が高い成分だった。
とのこと。五倍子には総重量の50〜70%のタンニンがふくまれていて、こいつが虫歯に効くらしい。
ガロタンニンの抗菌効果がいいらしい
ご存じのとおり、タンニンってのはポリフェノールの一種で、緑茶とか赤ワインにふくまれている渋みの成分。抗酸化や殺菌作用が高いことがわかっていて、当ブログでおなじみのEGCGなんかもタンニンの一部であります。その意味では、タンニンが虫歯に効くのも納得と申しますか。
なんだけど、いざ五倍子をネットで探してみたら高価でビビりました。おそらく抗酸化能力とかは高いんでしょうが、普段使いには辛いレベル。
ただ、ガロタンニンが大事ってことなので、芍薬系のサプリなんかでもいいのかも。芍薬は昔から抗炎症に定評のある生薬ですけど、いろんな可能性があるんだなぁ。