このブログを検索

休憩のリラックス効果を3倍に高める方法が見つかった(かもしれない)件

Bluelight

 

 手軽にリラックス効果を3倍にする方法

青いライトでリラックス効果が3倍に!」って実験(1)がおもしろかったんでメモ。

 

 

これはグラナダ大学の実験で、12人の男女が対象。まずは全員に「モントリオールイメージングストレス課題(MIST)」ってゲームをやってもらい、精神的なストレスを与えたんですね。MISTっては制限時間内に素早く暗算をこなしていくゲームで、イメージとしては↓こんな感じ。

 

Mist

 

この手の実験では定番の課題で、こいつをやると大抵の人はストレスホルモンが上昇することが確認されてるんですね。

 



青色で照らした部屋で休んだらリラックス効果が激増

その後、全体を2つにわけて、片方のグループはブルーのLEDライトで照らした部屋で休憩し、もういっぽうは普通の白い照明の部屋でリラックスしてもらった、と。実際の部屋は↓以下のようになっていて、かなり真っ青な照明を使ったみたい。

 

Journa

 

そのうえで、みんなの心拍数や脳波を計ったところ、

 

ブルーライトは、普通の白いライトにくらべて、参加者のストレスを癒す効果が高かった。リラックス状態に入るまでの時間が、ブルーライトのほうが約3倍も短かったのだ。

 

だったそうな。ブルーライトのなかで休んだほうが、リラックス効果が3倍も高くなったんだ、と。おもしろい現象ですねぇ。

 

 

色彩心理の注意点

まぁこれは参加者の数が少ないのでエビデンスとしては弱いんですが、いちおう過去にもブルーライトの効果を示したデータが出てたりします。研究者いわく、

 

過去の実験では、学習室の壁の色を青白く変えるだけでも、発色の良い壁よりリラックス効果が出たとの報告が出ている。波長が短い色に囲まれて学習した被験者は、波長の長い色のなかで学習した被験者よりも、一様に心拍数が下がった。

 

さらに別の実験では、青白い色を使うことで、行動障害を持つ人々の症状がやわらいだとの結果も出ている。

 

とのこと。青・緑・紫のように波長が短い色は、黄色や赤にくらべてリラックス効果が高いんだ、と。直感的にも納得しやすい話ではありますね。

 

 

ただ、以前に「ベーカーミラーピンクは食欲を減らしてくれる魔法の色?」でも書いたとおり、色彩心理の実験って追試で結果が覆るケースがわりと多いんで、あんまうのみにしないほうがいいかも。とりあえず、自然の映像がメンタルにいいのは確かっぽいので、なるたけ緑色のものに接しとくのはアリかとは思いますが。


スポンサーリンク

スポンサーリンク

ホーム item

search

ABOUT

自分の写真
1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

INSTAGRAM