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「男らしさはオワコンだしメンタルにも悪い!」それではどうすればいいのか?問題 パート2

 
 

男らしさはオワコンだしメンタルにも悪い!」の続きです! 前回は、「昔ながらの男らしさ」がいかに自身のメンタルへのダメージが大きく、さらに周囲にも迷惑をかけているかをチェックしてみましたが、今回はさらに具体論に進みまして、

 

  • 昔ながらのダサい男らしさの呪縛を乗り越えるにはどうすべきか?

 

みたいな話に進んでいきましょう。具体的に、博士は以下のような対策を提唱しておられます。

 

 

1.感情を正直に表現する

伝統的な男らしさは「本当の感情は表に出さないようにしようぜ!その方がタフに見えるよ!」と強制してくるので、そうではなくて自分が抱いている感情を受け入れる方法をトレーニングするのが吉。心理セラピーでもよく言われるとおり、人間の感情ってのは抑圧すればするほど暗くて大きくなっていくもんですからね。

 

が、逆もまたしかりで、人間の感情ってのは表に出すことで扱いやすくなったりもします。感情を正直に表現できる人ほど、内面的には強くなってく傾向があるんすよね。

 

ってことで博士は、なんか難しい感情にとらわれたら、以下のステップを試してみるように指摘しておられます。

 

  1. 過去に悲しい、怖い、寂しいと感じた時のことを書き出す。思い出すのが苦痛であれば、もっとネガティブな感情が低めな出来事を思い出すのでもOK

  2. その出来事で感じた身体的な感覚を書きだす(気持ち悪かった、吐き気がした、胃が締め付けられるような感じ、胸がドキドキしましたなど)

  3. 自分が経験した感情に対して、どのように対処したかを書き出す。その感情に対して何をしたか? 感情を押し殺したか? もしそうなら、なぜ感情を押し殺したのか? その感情を誰かと共有したか? もしそうなら、その人はどんな反応をしたか? あるいは、他にどのように対処しましたか? といったことを、ガンガン書き出していく

  4. いまの自分が、上記の体験をした過去の自分の隣に座っているところを想像する。そのまま、過去の自分に対してどんなアドバイスができるか?と考え、その具体的な提案を書き出す(「そういう感情は押し殺さないほうがいいよ!」とか「そういう反応は誰にでもあるから!」みたいな)

 

全体的には毎度おなじみ認知行動療法に近い手法でして、これは男性だけでなく女性にも役立つスキルでしょうな。

 

 

 

2.会話に「感情の開示」を入れる

とかく男性ってのは、男友達と一緒に飲んだりテレビでスポーツを観たりして、感情的な欲求を満たそうとしがち。しかし、これだと深い感情のニーズから目をそらしてるだけなので、男性も自分の感情を伝えるような深い会話をするのが吉(具体的には「初対面の相手でも会話の質がグンと高まる「深い質問」の具体例」が参考になるでしょう)。

 

いくつかの研究でも、ふだんの会話に「感情の開示」って要素を加えることで、結果的に友情が強化され、私たち個人のメンタルも改善すると報告されているので、ぜひお試しを。

 

ただし、これは「男友達とビールやスポーツ観戦をやめろ!」って話ではなく、もっと感情を開示したほうが友情のバランスが取れるよ!ってことなので、そこはご注意ください。

 

 

 

3.メンタルの安全地域を探す

現代社会では、基本的に男性よりも女性のほうが、精神的にお互いをサポートするような人的ネットワークを作るのがうまかったりします。簡単に言えば、日常のなかで、自分の不満や恐怖、悲しみ、そして喜びを共有できるような「メンタルの安全地域」を見つけるのは、女性のほうが明らかに上手な傾向があるんですよ。

 

そこで博士は、悩める男性が自信の苦しみを自由に話せるグループに参加することをおすすめしておられます。なんでも海外には、EvrymanやManKind Projectといった男性向けの自助グループがいくつもあるらしい。日本でいう「ぼくらの非モテ研究会」みたいなもんですかね。

 

確かに、こういう「安全な空間」で悩みを語れれば効果はデカいだろうなーとか思いますが、そもそも自分のメンタルの問題が「男であること」から発生してるって認識がないと、わざわざこういうグループには参加しないでしょうから、そこが難しいとこでしょうか……。

 

 

 

4. 他の男をディスらない

「男らしさ」に取りつかれた男は競争が大好きなので、気を抜くと他の男をディスったりマウンティングしがち。「それセンス悪いっしょ!」とか「こんなことで怒ってんの?」とか「俺は金あるけどね!」みたいなやつっすね。

 

この行動の根底にはだいたい競争心がありまして、他の男性をディスりながら自分の男らしい地位を高めようとしてるわけですな。が、これは単に周囲を傷つけてるだけで実りは少ないので、「いま自分の地位を高めようとして他人に攻撃的になってないか?」と自分に尋ねてみるといい感じ。そのほうが、より協力的で生産的にものごとを進められますんで。

 

 

5. 助けを受け入れて提供する

「男らしさ」にこだわる人は、他人に助けを求めるケースが少なめ。伝統的な男性性のルールってのは、「男はひとりで未知を切り開く!」みたいなノリを強制してくるんで、どうしてもそうなりがちなんすよね。

 

が、博士いわく、

 

助けを求めたり提供したりすることは、より健全な男らしさを身につけるための最も簡単な第一歩と言える。たとえば、両手に荷物を持って店を出ようとしている男性のためにドアを開けてあげたり、男性が倒した缶を拾うのを手伝ってあげたりと、小さなことから実践してみるといい。

 

とのこと。確かに、小さな親切のメリットは過去にいくつも証明されてますし、これが一番手軽で効果の高い行動かもしれないっすね。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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