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【質問】手軽に自分の体力レベルを計測できる方法はないですか?

 


こんなご質問をいただきました。

 

鈴木さんは、体力とか心肺機能がアンチエイジングには欠かせないとよく仰っていると思います。

 

そこで質問です。自分の体力がどれぐらいのレベルなのかを把握できる方法はないでしょうか?最大酸素摂取量などを計測するのはめんどうなので、もっと自宅でできるものがいいです。

 

とのことで、確かにこのブログでは「心肺機能が高い人ほど長生きだよー」といった話を定期的に紹介しております。かなり多くのデータが体力と寿命の相関を示しているので、このポイントはほぼ間違いないでしょう。

 

で、自分の体力を計測する方法としては、過去に「クーパーテスト」ってのを取り上げたことがありました。かなり定番の体力テストなんですが、これは12分間の猛ダッシュを続けるテストで、結構しんどいんですよねぇ。

 

 

そこで今回は、もうちょい手軽に自分の体力レベルを計測する方法を、いくつかまとめておきます。

 

 

 
テスト1.ウォーキングテスト

シドニー大学の研究(R)によると、時速4~6.5キロの速いペースで歩き続けられる人は、遅いペースでしか歩けない人に比べて全死亡リスクが24%低いとのこと。60歳以上ではその差はより顕著になりまして、早歩きができる人は、そうでない人よりも全死亡率が53%減少するんだそうな。早歩きといえどもバカにできませんなぁ。

 

ウォーキングでテストをする際は、とりあえず時速5〜7キロペースで、だいたい2キロを歩き続けられるかどうかを見てください。それができれば、とりあえず上々の体力を持ってると言えるんじゃないでしょうか。

 

 

テスト2.腕立て伏せテスト

上記のウォーキングテストに「いまいちフンワリしてるなー」という印象を持った方は、腕立て伏せテストを使ってみてください。これは2019年に当ブログで紹介したデータをもとにしたテストで、

 

  • 腕立て伏せを連続で何回できるかで体力を判断しよう!

 

というものです。腕立て伏せだけで体力を判断できるので、非常に手軽ではないかと。

 

この研究によると、ベースライン検査で40回以上の腕立て伏せができた男性は、10回以下しかできなかった男性に比べて、心血管系のトラブルを経験する可能性が96%低いことがわかったんだそうな。

 

実際、腕立て伏せが心疾患リスクと関連するのは有名な話で、心臓発作や脳卒中のリスクを評価するには、有酸素運動の能力よりも腕立て伏せの回数を評価したほうがよいと言われてきたんですよね。

 

ってことで、このテストを行う際は、軽くウォーミングアップをして体をほぐした後、できる限り多くの腕立て伏せを行ってみてください。少しでも止まって休んだり、ヒザをついてしまったら、そこでテストは終了です。

 

腕立て伏せと身体機能の関係は、以下のように判断してください。

 

  • 男性で40回、女性で16~20回できれば上出来!
  • 男性で15回〜20回、女性で8回〜10回だと、ちょっとヤバい!

 

この研究だと、腕立て伏せを連続5回〜10回、あるいはそれ以下しかできない人は、20回〜40回以上できる人に比べて、心臓病のリスクが30倍以上も高かったんだそうな。

 

まー、これはあくまで海外のテストですし、ランナーやサイクリストの場合は、腕立て伏せのテストが不合格でも健康レベルは高い可能性もあります。その点で、あくまで不完全なテストではありますが、おおまかに自分の身体能力を計測するぐらいなら、十分に役立つのではないかと。

 

 

簡単テスト3.握力テスト

2018年の研究(R)によりますと、握力は体全体の筋肉量と強く相関するほか、「幅広い健康上の有害なアウトカムと強く関連している」とのこと。簡単に言えば、握力が低い人ほど、心臓や血管の病気、慢性の肺疾患、様々な癌などの発生率が高い傾向があるんだそうな。握力がここまで人体の健康レベルを反映するってのは、ちょっと素晴らしいですね。

 

握力をテストしたいときは、アマゾンで3000円ぐらいで変えるデジタル握力計を使うのがもっとも楽でしょう。もし握力計をお持ちなら、こちらの表を使って自分の状態を把握するといいでしょう。

 

もし握力計を持っていないときは、「どれぐらい長く鉄棒にぶら下がっていられるか?」を基準にするのも有効です。やり方は簡単で、力を抜いて深呼吸をしてから、鉄棒にぶら下がってみるだけです。

 

判断の基準としては、

 

  • 男性の場合は60秒が目安
  • 女性の場合は30秒が目安

 

ぐらいでお考えください。だいたい、女性で20秒、男性で30秒しかぶら下がれない場合、早期死亡リスクが高くなると考えられますんで。

 

ちなみに、この研究だと、握力が女性で2.7キロ、男性で5キロ低下するほとに、あらゆる原因で死亡するリスクが16%高くなるようなので、この数字も参考にしてくださいませ。

 

 

ってことで、わりと簡単にできる体力測定法を見てみました。個人的には腕立て伏せと握力を日常的に鍛えつつ、たまにクーパーテストをやっておくのがいいのかなー、などと思っております。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。