ランニングやマラソンが虫歯の原因になるかも
昔から「運動のしすぎ」問題について書いてきた当ブログ。さらに近ごろ出た論文(1)によれば、ランニングやマラソンのような持久力トレーニングは虫歯を激しく増やす可能性が高いらしい。
これはハイデルベルク医科大学の研究でして、35人のトライアスリートを対象にしたもの。彼らの日常的なデンタルケアや食生活についてアンケートを取ったうえで、全員の歯の状態を調べたんですな。
すると、運動をしない人たちにくらべて、普段のエクササイズ量が多い人ほど、歯のエナメル質が溶けてなくなっており、虫歯の量も多かったんだそうな。
こういった現象が起きるのは、どうも運動中は口のなかのツバが減っちゃうかららしい。そのせいで、エクササイズにはげむほど口が乾いていき、歯がアルカリ性の状態にかたむいていくんだとか。結果、歯には歯石がつきやすくなっちゃって、虫歯や歯槽膿漏を引き起こすわけですね。これは、いくらスポーツドリンクを飲んでも防げないらしい。
研究者いわく、
これまでは、スポーツドリンクや栄養バランスが原因で、アスリートが虫歯にかかりやすくなるのだと考えられていた。しかし、事実はちがう。ほんとの原因は、エクササイズの最中にツバの量が変わり、アスリートの口に悪影響をおよぼすのだ。ツバには虫歯の予防効果がある。
とのこと。もちろん、これは超ハードな運動をしている人を調べた実験なんで、すぐに「ランニングは虫歯の原因!」ってことにはならないわけですが、長時間にわたるエクササイズが口の健康によくないのは間違いないところではあります。
まぁ、「ランニングは逆に太りやすくなる」ってデータもありますし、「ランニングって健康には逆効果じゃない?」って気もしますんで、個人的はムリしてツラい持久力トレーニングをしなくてもいいと思っております。とりあえずは1日に20分前後の筋トレで十分かな、と。
credit: Martynas Virzintas via FindCC