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「高負荷×低回数の筋トレじゃないと筋肉はつかない!」は過去の話?「低負荷×高回数」でも効果はバッチリ出るみたい

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昔から「高負荷×低回数の筋トレじゃないと筋肉は発達しない!」って説がございます。8〜10回ぐらいで限界がくるウェイトを使わないと筋肉はつかず、何十回も上げられる重さでは効果が出ないって考え方ですね。わりと多くのジムでも教えている話かと思います。

 

 

「低負荷×高回数」でもバッチリ筋肉が増えるってデータが出てきた

が、近ごろは風向きが変わってきたようで、ここ数年は「低負荷×高回数」でもバッチリ筋肉が増えるってデータが出てきたんですよ。

 

 

代表的なのは2015年10月に出たばかりの論文(1)で、筋肥大の研究で有名なブラッド・シェーンフェルト博士の実験であります。

 

 

参加者は18名の男女で、みんな週3の筋トレを1〜9年以上は続けてきた経験者ばかり。全員の筋力をテストしたうえで、以下の2グループにわけたんですね。

 

  1. 低負荷×高回数グループ:25〜35回で限界がくるウェイトを使う
  2. 高負荷×低回数グループ:8〜12回で限界がくるウェイトを使う

 

トレーニング回数はみな週3で、7つのメニューを3セットずつ。終了から1時間以内に24gのプロテインと1gの糖質を摂った模様。



どっちの筋トレでも筋肉の増え方には統計的な差はない

で、8週間後の結果は以下のようになりました。

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グラフの意味をざっくりまとめると、

 

  • どっちの筋トレでも筋肉の増え方には統計的な差はない
  • 瞬発的な筋力は高負荷×低回数のほうが増える
  • 筋持久力は低負荷×高回数のほうが増える

 

って感じ。研究者いわく、

 

今回の実験は、しっかり筋肉を疲れさせれば、「高負荷×低回数」でも「低負荷×高回数」でも同じように筋肉は肥大することを示している。ただし筋力の適応という点では、高負荷トレーニングのほうが優れている。

 

とのこと。どっちでも筋肉は同じぐらい増えるけど、高負荷は神経系が慣れやすいので爆発力がつきやすいわけですね。

 

 

まとめ

 

そんなわけで結論としては、
 
  • 筋肉を増やすには高負荷でも低負荷でもどっちでもいい
  • トレーニングの時間がない人は高負荷を使うといいかも
  • 関節が悪い人や自宅トレーナーは低負荷でもOK
 
といった住み分けになるんじゃないでしょうか。個人的には時短が一番の希望なんで、今後も高負荷でトレーニングしていくつもり。
 
 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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