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「実は冬は痩せやすい季節!」はどこまで本当か?



冬のダイエットに関するご質問をいただきました。要点を抜粋しますと、

 

実は冬の寒い季節のほうが痩せやすいと聞きました。寒いほうが代謝があがるというのはわかりやすい気がします。本当のところは、どれぐらい冬はダイエットに向いているのでしょうか?


とのこと。冬のほうが代謝があがって、消費カロリーが増えるって話ですね。


この説に関しては、おもに「冬は体温維持のために基礎代謝が高くなる」といった説明がなされるようです(1)。さて、本当のところはどうなんでしょう?



 

気温が低いと代謝があがるのは間違いない

 まず、前提として、気温が低いと代謝があがるのは間違いありません


具体的には2012年のデータ(2)がありまして、被験者を気温の低い場所(摂氏15度ぐらい)に置いたところ、3時間で250kcalも余分にカロリーが燃えたとか。かなりの成果ですねぇ。


こういった現象が起きるのは、褐色脂肪細胞が原因。これは体の代謝を高める良い脂肪」で、増えれば増えるほど自動的にカロリーを消費してくれちゃう。


褐色脂肪細胞については、以前にも取り上げてますんでご参照ください。



ただし、消費カロリーの個人差が超大きい

そんなわけで、気温が低いと消費カロリーが増えるのは確実なんですが、問題が2つあるんですな。


まず1つめは、個人差がとても大きいところ。


2008年に、被験者を摂氏16度の部屋にいたもらう実験が行われたんですが、消費カロリーは最高で396kcalだったのに対し、最低で50kcalしかなかったんですね(3)。寒い思いをして50kcalしか燃えないなら、ちょっと食事を少なくしたほうが確実にラクでしょう。


また、2011年の論文(4)では、痩せた人と太った人を同じ温度に置くと、太った人のほうが消費カロリーは少なくなることがあきらかになってまして、体格の違いによっても効果は大きく異る感じ。


データを見てると、「冬は誰でも痩せやすい!」とは言いづらいところです。


寒いと食欲が増えまくる

2つめの問題が、気温が低いと人間は食欲が増えるようになっているところ。


有名なのは2011年の研究(5)で、被験者を摂氏15度の水に入れたところ、普段よりも食欲が増えちゃって、結果として消費カロリーよりも食べちゃったとか。


これは、低体温にさらされると、レプチングレリンといった食欲ホルモンのバランスが変わるのが原因。代謝があがったぶんを補おうとして、脳がホルモンをコントロールしはじめるらしい。よくできてますねぇ。


もう1つ、2015年の論文(6)でも同じような結果が出てまして、被験者たちに摂氏8度の部屋で走ってもらったところ、グレリンの分泌がガンと増えまして、やっぱり激しく食欲が増したとか。


まとめ

以上の話をまとめますと、

  • 冬には代謝がアップするのは間違いない
  • ただし、消費カロリーには個人差がはげしい
  • 冬には食欲を増す作用もある


といった感じです。つまり、冬場のダイエットは、確かに消費カロリーは多くなるものの、激しい空腹にさえ耐える必要があるわけですね。寒さと空腹が得意な人には、いい季節なのかもしれません(笑)


credit: Defence Images via FindCC


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41才のプロパレオダイエッター/編集者/ライター/NASM®公認パーソナルトレーナー。国内外の学術論文を読み漁るのが好きな人。パレオダイエットの本を書きました。