怠けずにエクササイズが続けられる人たちが知らずに行っている唯一の習慣
「運動は1日15分で十分!」とはわかっていても、なかなか続けられないのが人情。わたしもエクササイズが習慣になるまでは、かなり苦労したもんです。
が、近ごろ新たに出た論文(1)によれば、エクササイズが続けられる人たちは、知らずのうちにみんな同じ戦略を取ってるというんですな。
これはアイオワ大学の実験で、123人の学生たちにエクササイズの習慣についてアンケートを取ったんですね。その結果、おおまかに2つのタイプの戦略が浮かび上がってきまして。
- 誘引習慣:何らかの「きっかけ」をもとに自動的にエクササイズに取りかかるパターン。「歯をみがいたら運動」とか「帰宅して着替えたら運動」とか「座りすぎだなーと思ったら運動」とか、「きっかけ」の内容は何でもアリ。
- 実行習慣:事前に具体的なエクササイズの内容を決めておくパターン。「ジムに行ったらまずはベンチプレスから始めて」とか、運動のルーチンが完全に頭に入っている状態ですね。
で、その後で統計を取ったら、エクササイズが続いている学生の大半が「誘引習慣」を使っていたというんですな。
研究者いわく、
誘引習慣を使う学生は、期間が長くなるにつれてエクササイズの回数が増し、より活動的になっていった。いっぽう実行習慣を使う学生は、期間がのびてもエクササイズの回数に変化は出なかった。
とのこと。つまり、重要なのはエクササイズの内容ではなく、エクササイズ直前の環境なんだ、と。
まぁ考えてみれば当たり前の話でして、要は「誘引習慣」って「イフゼンプランニング」と同じものなんですよね。イフゼンプランニングは、「もしXが起きたらYをやる」 という形式で事前にプランを立てておく方法で、20年の研究で効果が実証されております。具体的な方法については、
などをどうぞ。かなり汎用性が高い方法なんで、当然ながらエクササイズを習慣にしたいときも使えるわけですね。
研究者いわく、
健康を促進するために、わたしたちは多くの人に運動の習慣を持ってほしいと思っています。そのためには、「誘発習慣」が役に立つでしょう。
「誘発習慣」さえ持っていれば、どんな種類のエクササイズでもすぐにとりかかることができます。その際には、いらないことを考えてしまったり、エクササイズのメリットやデメリットが頭に浮かぶこともありません。
とのこと。とにかく余計なことは考えず、オートマチックにエクササイズを始めるのが大事ってことで、これは仕事やブログなんかでも言えることですねぇ。
credit: Vegar Herstrøm via FindCC