最強のストレス対策は「小さな親切」だ!という話
「最強のストレス対策は『小さな親切』だ!」って論文(1)がおもしろかったんでメモ。
これはイェール大学の実験で、77名の男女を対象にしたもの。2週間にわたって全員に毎日のストレスレベルと、誰かに対して行った小さな親切を記録してもらったんだそうな。
その後、みんなに感情とメンタルヘルスのテストを行ったところ、小さな親切をした人ほど、
- ポジティブな感情の量が多い
- メンタルヘルスの悪化が少ない
- ストレスに強い
という傾向がハッキリ出たみたい。逆に親切が少ない参加者はストレスに弱く、ネガティブな感情にとらわれがちだったとか。
研究者いわく、
親切の影響は驚くべきもので、その効果は強力でつねに不変だ。より多くの向社会的行動をした参加者は、ストレスが大きい日でもメンタルヘルスを損なわずにいられる。同時にネガティブな感情の増加も少なく抑えることが可能だ。
ここでいう「向社会的行動」は心理学の用語で、見返りを期待せずに他の人を助ける行動を意味しております。つまり周りの人に親切するほどストレスに強くなるわけですな。「『親切』は驚くほど体にいい!」なんて良書もありますんで、このあたりに関しては大いに納得であります。
さらに研究者いわく、
ストレスが多い生活はメンタルヘルスを悪化させ、日々の気分を落ち込ませる。しかし今回の実験によれば、後ろの人のためにドアを開けてあげるだけでもストレスに強くなれる。ほんの小さなことでいいのだ。
誰かに道を教えてあげたり、手伝えることがないか尋ねてみたり、エレベーターのドアを押さえてあげてみよう。まずは1カ月だけ試してほしい。それだけで気分が良くなるはずだ。
とのこと。人から感謝されてストレス解消にもなるんだったら、試してみるしかありますまい。
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