ガンコな脂肪を燃やすための4ステップ:「部分やせ」はどこまで可能か?#3
というわけで、「部分やせ」について考えるシリーズの3回めです。
ガンコな脂肪の燃焼スイッチをオンにするには?
前回の話をざっくりまとめると、
- 特定のパーツを集中的に痩せさせるのは無理!
- でも、他より減りにくい「ガンコな脂肪」を燃やすことはできる!
といったところ。では、「ガンコな脂肪」を燃やすにはどうすればいいかというと、
- アドレナリンを増やす:アドレナリンがないと、脂肪分解のスイッチがオンにならない
- ガンコな脂肪の血行をよくする:血のめぐりが悪いと、アドレナリンが脂肪分解のスイッチまで届かない
って感じです。ガンコな脂肪は燃焼スイッチが入りにくいんで、意識してオンにしてやるのは可能なわけですね。
ガンコ脂肪を燃やすための4ステップ
では、具体的にどうすればいいの?って話ですが、この問題については、「アルティメット・ダイエット2.0」(最強の筋トレメソッド)の開発者であるライル・マクドナルド博士が、ナイスな解決策を提案してくださっております(1)。
これは、「いかにガンコな脂肪を落とすか?」に特化したメソッドで、生理学的な知見をベースに、脂肪の燃焼スイッチを素早くオンにする方法について考えたもの。おそらく、現時点ではもっとも信頼に足る手法になってるかと思います。
ステップ1.プチ断食
手始めに、まずはプチ断食を行います。そもそも、食事を絶ってからしばらく経たないと、カラダが脂肪を燃やすモードに入らないですからね。
プチ断食の長さは。「科学的に痩せる「プチ断食」超入門」を参考に、好きな時間を設定してただければOKです。まぁ、断食の時間が長くなりすぎると筋肉も減り始めちゃうんで、まずは8時間ダイエットから始めるのがいいのではないかと。
だいたい最後の食事から12〜16時間もすれば、ガンコな脂肪を燃やすために最適なモードに入っていくかと思います。
ステップ2.サプリを投入
カラダが脂肪の燃焼モードに入ったところで、空腹状態のまま、さらにいくつかのサプリを追加します。具体的には、
- ヨヒンビン 1,500〜3,000mg
- カフェイン 100〜200mg
- チロシン 500mg
の3つを使いましょう。それぞれのサプリについて、ざっと説明しておくと、
- ヨヒンビン:精力アップとして有名なサプリですが、同時にガンコな脂肪の燃焼スイッチをオンにしやすい働きを持つ。
- カフェイン:ホスホジエステラーゼって酵素の働きをブロックし、脂肪燃焼をアップさせる効果がかなり実証されている。脂肪細胞から脂肪酸をリリースする作用が大きい。
- チロシン:アミノ酸の一種で、アドレナリンの材料になってくれる成分。そのため、モチベーションアップや認知機能の向上にも使われる。
みたいな感じです。どのサプリも、脂肪燃焼スイッチに働く作用を持ってるわけですね。
ステップ3.HIITを追加
ステップ2まで進むと、たいていの人は体内にアドレナリンが分泌されまくり、脂肪が燃える準備が整っているはず。ここで、さらにHIITを行い、全身の血のめぐりをガツンとあげていきましょう。
HIITは短時間で一気に負荷をあげるエクササイズで、当然ながら血行も激しくよくなります。具体的な方法は以下をどうぞ。
これにより、体内のアドレナリンが一気にガンコな脂肪まで送り込まれ、脂肪の燃焼スイッチをオンにしてくれます。
ステップ4.早歩きを続ける
ステップ3まで終われば、ガンコな脂肪の燃焼スイッチは完全にオンになっております。
が、ここで食事をしちゃうと、再びスイッチがオフになってしまうので要注意。せっかくオンになったスイッチを活用すべく、ここからさらにカロリーを使っていきます。
といっても、この段階では、時速6〜7キロぐらいの早歩きでOK。続ければ続けるほど脂肪は減ってきますが、やり過ぎるとオーバーワークになりかねないんで、1時間ぐらいで止めておくといいでしょう。
ガンコ脂肪燃焼メソッドの注意点
ガンコな脂肪を燃やす科学的なテクニックは以上です。が、おわかりのとおり、空腹状態で激しい運動をしなきゃならないので、かなりツラいです。
わたしも実験で1カ月ほど試したことがありましたが、トレーニングが終わったあとの消耗感はハンパじゃありません。短期的なテクニックとしてはアリでしょうが、毎日の習慣にするようなもんじゃないのでお気をつけください。
また、アドレナリンのせいで妙にテンションがあがるため、ついオーバーワークになりがちなのも難しいところ。以前もオーバーワークの恐ろしさについて書きましたが、それないのリスクはあるなーという印象です。
また、なにより注意して欲しいのは、このメソッドは、「すでに体脂肪が少ない人」が使うべきテクニックだってところです。男性で体脂肪が12〜14%、女性で20〜22%ぐらいの人が、「もっと筋ばったカラダにしたい!」ってときに使うのがベストでしょう。
それよりも体脂肪が多い場合は、別にこのメソッドを使わなくても、パレオダイエットなどを実践してれば普通に痩せます、全体的に体脂肪が多いのにガンコな脂肪を燃やそうとするのは、労多くして功少なしですんで。
まとめ
そんなわけで、ガンコな脂肪を燃やすための科学メソッドを見てみました。おそらく、「部分やせ」の問題に関しては、これが現時点で最強の方法じゃないかと思います。
が、ここで取り上げた方法のほかにも、いくつか見込みがありそうなメソッドはありますんで、次回はそのへんを見ていこうかと思います。