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ダイエット中のタンパク質と炭水化物の比率は1:2が最強だ!説

Meat

 

高タンパクは痩せるが実践が難しい

痩せたいなら高タンパクだ!」と主張しております当ブログ。タンパク質は食欲のコントロールに効くんで、ダイエット効果が高いんですよ。

 

 

ただ、ここでよく言われるのが「高タンパク食は続けるのが難しくて…」ってお悩みです。たとえば1日に体重1kgあたり2gのタンパク質を設定すると、総カロリーの多くを鶏むね肉かプロテインパウダーにしなきゃ達成できないですからね。これは確かに難しい話でしょう。

 

 

ってこところで近ごろチェックした論文(1)は、「続けやすい高タンパク食のラインを探してみたよ!」って内容になってて参考になります。

 



 

タンパク質と炭水化物の比率は1:1がベスト?

これはゲルフ大学の実験で、太り気味に悩む女性54人を対象にしたもの。研究者いわく、

 

これまでの研究により、高タンパク食は低脂肪食や糖質制限よりもダイエット効果が高いことはわかっている。高タンパク食のほうが、体重が落ちやすく、筋肉も減りにくく、体型の改善に役立つのだ。

 

しかし、過去の実験では、高タンパク食には「続けづらい」という問題があった。そこで今回の実験では、タンパク質の比率を下げても同じ効果が得られるかを試してみた。

 

とのこと。いままでの研究では、だいたいタンパク質と炭水化物の比率が「1g:1g」のときに良い結果が出ていたんですが、もうちょい下げてもいいんじゃないの?って考え方であります。

 

 

タンパク質と炭水化物の比率を3つにわけた

実験では、まず1日の食事量を「いつもの摂取カロリーマイナス30%」に設定。そのうえで、全体を3つのグループにわけたんですね。

 

  1. 低タンパク食:タンパク質と炭水化物の比率が「1g:4g」
  2. 中タンパク食:タンパク質と炭水化物の比率が「1g:2g」
  3. 高タンパク食:タンパク質と炭水化物の比率が「1g:1g」

 

たとえば、いつも1日に2,000kcalぐらい食べてる人の場合は、だいたい以下のようなバランスになります。

 

スクリーンショット 2017 06 24 12 54 03

 

こうしてみると、確かに「中タンパク」のレベルなら、ムリをしなくても達成できる感じですねー。

 

 

さらに参加者には週3の運動も義務づけられてまして、1日のメニューはこんな感じ。

 

  • 最大筋力の65%ぐらいの負荷で、1セット8〜15回の筋トレを30分行って全身を鍛える
  • 最大心拍数の65%ぐらいのスピードで有酸素運動を30分行う

 

そのまま12週間ほど過ごしてもらって、どんな違いが出たかをみたんだそうな。

 

 

なぜか1:2の割合で最高の結果が!

で、結論はこんな感じになりました。

スクリーンショット 2017 06 24 13 38 04

 

なんと、中タンパクがもっとも体脂肪が減り、さらに筋肉も一番増えているという結果が!うーん、ビックリ。

 

 

1:2がベストだった理由は謎 

もっとも、一般的には「タンパク質が多いほど筋肉の分解は減る」って説が有力なので、なぜ中タンパクの成績が最高だったのかはよくわかりません。2013年には肥満の男性で似たような実験(2)が行われてるんですが、やっぱり「高タンパクのほうが痩せるし筋肉も増える」って結論ですしねぇ。

 

 

雑な推測をすると、

 

  • 女性のほうが炭水化物を減らすストレスに弱いから?
  • シンプルに実験の食事記録が甘かった?(←結構ありがち)

 

 あたりが影響してそうな気もしますが、そのへんは謎であります。

 

 

といっても、あきらかに中タンパクのほうがいいとこもあって、実験を途中で投げ出した人の数は、やっぱり高タンパク食グループが一番多かったんですよ。「パレオダイエットの教科書」にも書いたとおり、最強のダイエット法は「最低でも1年は続けられる」ってのが条件なので、ツラくないほうがいいですからねぇ。

 

 

まとめ

そんなわけで、高タンパク食がツラい方は、とりあえず「タンパク質1g:炭水化物2g」の比率を試してみるのも良いのではないかと。実践してみたい方のために、私がこのエントリを書くために作ったエクセルファイルを置いときますんで、適宜ご利用ください。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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