パレオダイエット VS. 糖尿病食!2年続けたら優秀なのはどっち?という実験
定期的にパレオダイエットの実験を紹介している当ブログ。今度は「更年期の肥満をパレオダイエットがやわらげるよ!」ってデータ(1)が出てましたんでメモっときます。
更年期女性の炎症に立ち向かうには?
これはスゥエーデンで行われた研究で、更年期の女性70人を対象にしたもの。みんな60才そこそこでBMI が32.5 ± 5.5というから、結構な肥満体の方を選んだみたい。
なんで60代の女性に絞ったのかというと、この年代になった女性の多くが腹周りの脂肪が増えだす傾向がありまして、メタボリック症候群からの糖尿や心疾患にかかるケースが多いから。意識的に食生活を変えていかないと、エラいことになっちゃう可能性が高いんですな。
で、実験では、全体を2つのグループにわけております。
- パレオダイエットグループ
- 糖尿病食グループ
糖尿病食ってのはざっくり言うと、
- 野菜とフルーツをたっぷり食べて
- 全粒粉の穀類をたくさん摂る
- 肉はひかえめで低脂肪の食事を心がける
みたいな感じです。とにかく、食物繊維を増やして脂肪を減らそう!っていうガイドラインになっております。
いっぽうでパレオダイエットについては細かく書いてないんですけど、おおまかな記述から推測するに、「パレオダイエットレベル採点表」のガイドラインに準じてるものと思われます。そこまで厳格なパレオダイエットではないものの、加工食品を減らそう!が最重要ポイントになってるところが、糖尿病食との大きな違いっすね。
パレオダイエットグループは炎症マーカーが大きく減少!
実験は2年にわたって続けられまして、最終的には全員の炎症レベルをチェックしております。現在では「慢性炎症こそがメタボの引き金!」って見解が普通なので、食事法の効果を調べるにはちょうどいいんですな。
で、結果のグラフはこんな感じです。「PD」がパレオダイエットで「CD」が糖尿病食グループ。
というわけで、 全体的にはパレオダイエットのほうが炎症マーカーは減少。とくにMCP-1とC反応性タンパク質については、パレオダイエットグループだけが減少というなかなかオイシイ結果になってますね。
やっぱり大事なのは良質な油
研究者いわく、
糖尿病食とパレオダイエットが大きく違うのは、全粒穀物を摂るかどうかと、脂肪を減らすかどうかの2点だ。おそらく、パレオダイエットは脂質のバランスが良いのが、炎症を抑える役にたっているのだろう。
とのこと。炎症を抑えるには体重を減らすのが一番なんだけど、それだけではいったん発生した慢性炎症には立ち向かえないので、良質の脂肪を積極的に摂っていくのが大事なんだ、と。そりゃあそうでしょうな。
ちなみに、具体的におすすめな油としては、
などにまとめてますんで、炎症にお悩みの方はあわせてご参照くださいませー。