「食事を取るタイミング」で最高の健康を手に入れる最大のポイントとは?
食事のタイミングはアンチエイジングにやっぱり大事
ここんとこ、栄養学の世界でよく聞くのが「食事タイミング」の問題であります。要は、「食事を食べる時間やペースによって健康の効果が大きく変わるんじゃないの?」って話ですね。
当ブログで過去に紹介した話でも、「夕食より昼食をガッツリ食べたほうがダイエットには効く」とか「ダイエット中の炭水化物は夜に食べる」なんてデータがありまして、やっぱタイミングは大事なんだろうなーといった印象であります。
もっとも、食事タイミングの研究はまだ未知数な面が多くて、まだ「この時間に食べるのが最強だ!」とかは言えないのが正直なところ。科学界でもいまいちコンセンサスがないのが現状かと思います。
そんな状況下、トリノ大学の研究チームが発表したレビュー論文(1)は、食事タイミングに関する最新ネタを手際よくまとめてくれていて良い感じでした。
というわけで、ここでは本論から、おいしいところだけをつまみ食いしてご紹介しましょう。食事タイミングに関する要点は、以下のとおりであります。
食事タイミングについて知っておきたい4つのポイント
1.最適な食事タイミングは食欲と免疫に大きな影響がある
食事のタイミングが体内時計を調整してるのは有名な話。これは、ホルモンのバランス、エネルギー代謝、免疫系の働きが最適化されるせいで起きるそうな。
具体的には、当ブログでもおなじみのレプチン、グレリン、グルカゴンといった食欲に関わるホルモンのバランスが、食事タイミングによって調整されるとのこと。つまり、食事のタイミングってのは、ダイエットしたい人はもちろんのこと、アレルギー体質の人にもかなーり大事ってことですな。
2.食事タイミングは癌の成長を留める可能性がある
なんと、食事タイミングを最適化することで、悪性腫瘍の成長が抑えられるってデータもあるらしい。こちらも、やはり食事タイミングのおかげで体内時計が改善するのが原因なんだとか。やっぱ体内時計って重要なのね…。
3.プチ断食の効果は、代謝シフトと適度なストレスによって起きる
「パレオダイエットの教科書」では、一定時間だけ食事を抜く(だいたい16時間ぐらい)「プチ断食」の手法をオススメしております。ここ数年でいろいろと「アンチエイジングにいい」って証拠が溜まってきたテクニックでして、ここでもやはり推奨されてますね。
といっても、プチ断食が効く理由についてはまだ諸説あるんですけど、この論文は、
- 一時的に糖質から脂肪を燃やす方向に代謝が切り変わる(代謝柔軟性が高くなる)
- 体に適度なストレスを与えることで、逆に細胞が働き始める(いわゆるホルミーシス)
の2つを強調しておられました。このへんは激しく共感ですねー。
4.とはいえ、最適な食事タイミングは人によって大きく違う
食事タイミングが重要なのは間違いないものの、なにせ体内時計の進み方は個人で大きく異なるので、万人に当てはまるテクニックは存在しない感じ。
特に近年では、私たちの腹に住む腸内細菌たちもそれぞれ独自の体内時計を持っていることがわかりつつあるため、いよいよ最適な食事タイミングの問題は複雑化してきたそうな。こりゃどうにもならんですね。
実際、プチ断食に関しても、人によっては最適なストレスだったものが、また別の人には過剰なストレスだったりもするんで、ここらへんは各自で自分のベストを模索していくしかないんでしょうねぇ。
とりあえずの方法としては、
- 日中にはちゃんと太陽の光を浴びる
- 夜は徹底的に光を浴びないようにする
- 毎晩、決まった時間に寝る
- 日中に寝すぎない(昼寝ぐらいならOK)
- 寝る前に食事をしない
といった基本的なところをちゃんと満たしたうえで、いろんなタイプのプチ断食を試してみるのがよろしいかと思います。人によっては朝食を食べたほうが調子がいいかもしれませんし、私のように1日1食のほうが頭が冴える人もいるでしょうからねぇ。
まとめ
そんなわけで、食事タイミングの最適化問題について、 現時点でわかっていることのまとめでした。要するに、自分でいろいろ試すしかないよーって結論なんで、ぜひ自分の体で楽しみつつ実験していただければ幸いです。