無視していい「不安」と、ほっといたらヤバい「不安」を見分ける2つの質門
本当に問題のある「不安」 は2問でわかる
当ブログではいろんな「心理テスト」を紹介してますが、近ごろチェックした論文(1)では「たった2問で不安度のヤバさがわかるよ!」って結論が出てて参考になります。
ここでいう「不安度のヤバさ」ってのは、ちゃんと意識して修正や治療をしないと、毎日の暮らしに支障が出るレベル。いっぽうで「そこそこの不安」にはメリットもあるんで、自分の生活に活かせる程度の感情ならなんの問題もございません。
ヤバい不安を判断するために必要な2問
で、これはコロンビア大学の研究で、心配性に悩む965人の男女を対象にしたもの。みんなにGAD-7っていう定番の「不安度テスト」を受けてもらったうえで、「ネガティブな感情を予測するために最適な質問はどれか?」ってのを絞り込んでいったんですな。
その結果、もっとも正確に不安を診断できることがわかったのが、以下の2問であります。
- この2週間のあいだに、イライラ、不安、神経過敏を感じたことがありますか?
- この2週間のあいだに、不安をコントロールできなくなったことがありますか?
この質問に答えてもらうだけで、一般的な臨床で使われるテストと同じぐらいの正確さで、個人の不安レベルを判断できたらしいんですな(もちろん自己診断も可)。 答え方としましては、
- まったくない
- 何日か
- 7日以上
- ほぼ毎日
の4パターンぐらいになるかと思いますが、ここで「7日以上」か「ほぼ毎日」だった場合はちゃんとした治療が必要かも。やっぱ「不安のコントロールができるかどうか?」ってのは、重要な指標のひとつなんでしょうな。
超短縮バージョンでも十分
研究チームいわく、
医師は患者の状態を正確に見定めなければならない。血圧、血糖値、コレステロールなどは数値で計れるが、不安の兆候を判断するのは難しいものだ。
しかし、驚くべきことに、たった2つの「超短縮バージョン」の質問でも、患者の状態を判断することができる。これは、多くの医師に役立つツールになるだろう。
とのこと。確かに、たった2問でいいってのはラクでいいっすねー。
逆に言えば、過去2週間のあいだにメンタルが落ち着いた状態が7日より多くあれば、その不安はほっといてもOKってことなんで、「この感情をなんとかしなければ!」みたいにムダに焦らずにすみそうっすね。