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お菓子を好きに食べても摂取カロリーが自然に1日350kcal減る「リーンゲインズ」ってすごいよね、みたいな話

Eight

 

何度か書いてるとおり、わたしは「リーンゲインズ」って食事法を実践しております。

 

 

1日のうち8時間は好きに食べる!それ以外の16時間は断食!」というサイクルをくり返す方法で、ダイエットにいいとか体が若返るとか、いろんなメリットが言われてるんですね。

 

 

と言っても、リーンゲインズは新しい手法なんで、まだちゃんとした臨床データが少ないのが難点。わたしの場合も、ラマダンのデータなどから「理論的には体にいいんだろうなぁ」ぐらいのノリで試している感じなんですな(おかげで体調はいいですが)。

 

 

ってところで、新しく「リーンゲインズ」の効果をガッツリ調べた論文(1)が出まして、これがなかなかいい感じでした。

 

 

これはイリノイ大などの研究チームによる実験で、肥満に悩む23人の男女を対象にしております。年齢は45歳前後が多めでBMIの平均は35だったそうなんで、みなさんかなりの体型ですね。

 

 

実験期間は12週間で、全体を2つのグループに分けております。

 

  1. 午前10時から午後6時までは好きなものを好きなだけ食べてOK。残りの16時間は水かお茶だけ
  2. これまでと同じように食べる

 

リーンゲインズグループは特にカロリー制限を行わず、さらにお菓子も食べほうだいって設定をしております。シンプルに食事の時間帯だけを変えて、どれぐらいの違いが出るかを見たわけですねー。意外とありそうでなかった実験と申しますか。

 

 

さて、12週間でどんな違いが出たかと言いますと、まずはグラフからどうぞ。

 

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当然ながら、下の折れ線が「リーンゲインズ」グループであります。いやー、これはまたかなりの違いが出たもんですねぇ。

 

 

具体的な数字をあげていきますと、

 

  • リーンゲインズを試したグループは……
    • 平均で1日の摂取カロリーが350kcal減った!
    • 体重が3%減った!
    • 最高血圧が7mm Hg減った!

 

ってあたりがおもな改善点。食事の時間帯を決めるだけで摂取カロリーが350kcalも減るってのはすばらしいですねー。

 

 

いっぽうで変化がなかったポイントもありまして、

 

  • インスリン抵抗性(糖尿病の指標ね)は変わらず
  • コレステロールも同じ

 

って感じだったらしい。まぁリーンゲインズは体重が減ってるので、このまま続ければインスリン抵抗性とコレステロールにも良い影響は出るのではないか、と。

 

 

研究者いわく、

 

この実験からわかるのは、ダイエットを成功させるには、カロリー計算や特定の食品を減らすほかにも、有効な手法があるということだ。今回の実験で得られた結果は、かつて行われたプチ断食の結果とよく似ている。たとえば、日替わり断食のような手法だ。

 

しかし、リーンゲインズのメリットは、多くの人にとって実践しやすい点だろう。この実験では、ほとんどの参加者が実験から脱落せずに最後までやり遂げた。これは、ほかの断食実験ではなかったことだ。

 

とのこと。リーンゲインズの効果はほかの手法と同じぐらいだけど、とにかく続けやすいのがメリットなんだ、と。わたしもいろいろ試した結果としてリーンゲインズに落ち着きましたんで、ここらへんは共感できるなぁ。

 

 

もちろん、みなさんの好きな手法を続けていただくのがベストですが、「プチ断食をしてみたい……」という方には、リーンゲインズは最初の一歩として最適ではないかと。お試しあれー。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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