あなたの寿命をほぼ確実に伸ばす「意外と見過ごされがちなポイント」を調べたメタ分析が出てたよー
長生きするには食事、睡眠、運動が大事……ってのは「パレオダイエットの教科書」にさんざん書いたわけですが、もうひとつ「医者との付き合いも大事だよ!」ってポイントを調べたナイスなデータ(1)が出ておりました。
これはエクセター大学の研究で、「お医者さんとの付き合い方と死亡率」に関する過去のデータを精査したメタ分析。欧米からアジアまでふくむ9カ国で行われた、726件の実験をまとめた内容になってて信頼性は高め。
とてもシンプルな研究なんで結論から言っちゃいますと、
- 「この医者がいい!」と思ったら、できるだけ変えずに付き合い続けよう!
ってことです。全体のうち82%のデータで、「特定の医師と長くつきあったほうが長生きできるよ」って結論になってるんだそうな。さらには、
- 早期の死亡率が低い!
- 医療の満足度も高い!
- ライフスタイルの改善を行う確率も高い!
- ちゃんと予防接種や健康診断をする傾向も大きい!
- 病院にかかる期間も短くなる!
って傾向があるらしい。こりゃいいことだらけっすね。
こういった現象が起きる理由は簡単で、お医者さんとのコミュニケーションが深まるからです。研究者いわく、
同じ医師にかかり続ければ、患者と医師はお互いをよく知ることになる。おかげで良いコミュニケーションが生まれ、患者の満足度も向上し、医師のアドバイスにもちゃんと従うようになり、自然と病院のサービスを使う頻度も減っていく。
気の知れた医者と話すときは、患者はより自由に会話を交わすし、医者に積極的に情報を提供しようとする。それは、ときに個人的な情報だったり、患者にとって不安な情報だったりする。これらのデータをもとに、医師は患者に適したアドバイスや治療プランを見つくろうことができる。
世間のニュースでは、新たな医療技術や治療法ばかりがもてはやされるが、しばしば人間的な側面が無視されがちだ。今回の研究は、人間的な側面には命を救うポテンシャルがあるし、優先されるべき事項だという点があきらかになった。
とのこと。ちなみに、この現象は欧米だろうがアジアだろうが確認されるし、専門医から精神科医まであらゆる場面で同じことが起きるらしい。お医者さんとのコミュニケーションが大事なのは当たり前なんで、そりゃそうなんだろうなーって感じっすね。
ってことで、もちろん今の医師に不審があればセカンドオピニオンも大事ですが、目立った不満がないならドクターショッピングはしないほうが無難でしょう。残念ながら、この論文では効果量までは計算できてないんですが、そちらのほうがかなりの確率で寿命が延びそうであります。