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今週の小ネタ:出会い系サイトと学歴、幽体離脱しやすい人、悪いニュースの拡大法

Summary

 

ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

   

 

 

出会い系サイトで学歴はどこまで大事か?

まずはクイーンズランド工科大学の実験(1)で、41,936人の男女を対象にしております。具体的には、全員のオンラインデートの行動を観察して、「プロフィール欄の学歴が高い人は本当にモテるのか?」をチェックしたんですな。

 

で、結果を箇条書きにすると、

 

  • とりあえず学歴が高いほどモテる!
  • 男より女のほうが学歴にこだわる(最低でも自分と同じぐらいの学歴を求める)
  • ただし、女性は40歳をすぎると学歴へのこだわりが薄れる
  • 逆に、男性は40歳をすぎると学歴へのこだわりが上がる

 

だったそうな。全体的にはみんな学歴が好きだけど、歳をとるごとにこだわりがなくなって行くそうな。

 

 

研究者いわく、

 

女性は「学歴」をパートナーの質のインジケーターとして使っている。当然ながら、学歴は社会的なステータスや知性に結びつくからだ。

 

ってことで、「まぁそうだよねぇ」みたいな結論でしたな(笑)

 

 

幽体離脱しやすい人は何が違うのか?

お次はエクス=マルセイユ大学の実験(2)でして、「幽体離脱が起きやすい人は何が違うのか?」を調べた研究であります。まるで自分の意識だけが体を抜け出したように感じちゃうアレですな。

 

 

参加者は210人の男女で、そのうち半分は「めまい」に襲われがちな人を選んだんだそうな。幽体離脱は位置感覚を失うことで起きるんじゃないか?と考えたわけですな。

 

 

果たして結果は仮説のとおりでして、

 

  • めまいが起きやすい人の幽体離脱の発症率は、めまいが起きない人の2.4倍!

 

だったそうな。実際、幽体離脱を体験する人は、その直前にめまいを感じたケースが多く報告されたらしい。やはり幽体離脱は位置感覚の混乱なんだ、と。

 

 

さらにこの実験では参加者のパーソナリティもチェックしてまして、

 

  • 不安症な人ほど幽体離脱が起きる!

 

って結論も出てたりします。過去のデータでも不安とめまいは相関が大きいので、ここら辺は当たり前の結論かもしれませんが。いずれにせよ、幽体離脱はごく普通の体験なんでしょうなぁ。

 

 

悪いニュースを「集団」が加速させるぞ!

最後はワーウィック大学の実験(3)で、「悪いニュースってどうやって広まっていくの?」って問題を調べたもの。154人の男女を対象にした実験で、全員のソーシャルメディアでの振る舞いをチェックしたみたい。

 

 

どんな実験だったかと言いますと、

 

  1. 参加者を1グループ8人ずつの束にする
  2. 最初のグループに「普通のニュース」(「今後は猛暑が続くよ」みたいな)と「よくないニュース」(「猛暑の被害で死者が」みたいな)を伝える
  3. 最初のグループに、それぞれのニュースを伝言してもらう

 

って感じです。伝言ゲームによって、ニュースの性質がどのように変わるかをチェックしてったわけっすね。

 

 

その結果がどうだったかと言いますと、

 

  • 「普通のニュース」は伝言が続いても特に変化はしなかった
  • 「よくないニュース」は、伝言が長引くほど恐怖感とパニック感を増す情報が増えていった
  • しかも、いったん恐怖が拡大したニュースは、あとで事実を知らされても正しい情報のほうを信じようとはしなかった

 

だったそうな。それが悪いニュースであればあるほど、人づてになるにつれて恐怖感が拡大して行くんだ、と。

 

 

研究者いわく、

 

「社会」はリスクの拡大装置だ。今回の研究は、人間が「世界はより危険で脅威に満ちたものだ」と解釈してしまう理由を示している。実際は世界の危険度は低下しているにも関わらずだ。

 

ってことで、そもそも「社会」は必要以上にリスクを拡大してみせる傾向があるって側面が強調されておりました。

 

 

いっぽうで、こないだ読んだ「進歩」って本にもあったとおり、世界がどんどん良い場所になってるのは事実ですからねぇ。ここら辺のギャップは今後も大きくなっていくんでしょうな。


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