気分が沈んだ人は分析力が高まり、気分が良い人は創造性が高まる
https://yuchrszk.blogspot.com/2014/10/blog-post_79.html
いま「あなたの悪いところの良いところ(The Upside of Your Dark Side)」って本を読んでおります。「怒り」や「不安」といったネガティブな感情は人生に役立つので、いたずらに避けちゃダメだよーと主張する一冊でして、なかなか楽しゅうございます。
なかでも「へー」と思ったのがクイーンズ大学の研究(1)で、沈んだ気分のときほど人間は細部への注意力が高まり、ものごとを細かく分析できるようになるんだそうな。
他にも、悲しい気分のときほど他人のウソに騙されにくくなったり(2)、空間認知機能が高まったり(3)とか、全体的にブルーな気分のときのほうが分析力は高まるみたい。逆に、ポジティブなムードの人は、大きな観点からものごとを見る能力が高まるんで、自然と創造性がアップする傾向があるんだとか。
つまり、わたしのような編集業の場合は、
- 企画の段階ではポジティブな気分で考える
- 製作の段階ではネガティブな気分で進行する
のが有効だってことですかね。もっと一般的な原則に落としこむなら「長期的にはポジティブに考えて、短期的にはネガティブに考える」と、両方の感情を上手く使うことができるのかも。
そんなわけで、嫌な感情にも役立つ機能はあるわけですが、この効果が行き過ぎると「木を見て森を見ず」につながっちゃうし、慢性的にネガティブだと海馬(脳の記憶を司る部分)が縮んじゃうってデータ(4)もありまして、いずれにせよ常に同じ気分でいるのはよくないってことかなーと思います。
credit: Sol Vazquez Cantero via FindCC