断食は「食べない時間」より「食べるタイミング」が重要かもしれないぞ!という話
一昨日に引き続き、断食に関する面白いデータ(R)が出てたんで、チェックしておきましょう。
「ダイエットのために断食をしたほうがいいのか?」って問題は、ここ数年ずっと議論され続けてまして、特に人気が高いのが断続的断食(いわゆるプチ断食)であります。その効果についてはこのブログでも何度かお伝えしてるとおりで、個人的にも自然に適切なカロリーを達成できる良い方法じゃないかなーとか思っております。
で、今回の文献がどんなテーマを扱っているかというと、
- 「断食の長さ」より「タイミングのほうが大事じゃない?」
みたいになります。ご存じのとおり、人間の体には体内時計って仕組みがありまして、ざっくり言うと
- 昼 → 代謝を高めて、エネルギーを処理しやすくなる
- 夜 → 代謝を落として、エネルギーの消費を抑える方向に働く
っていうリズムになっております。この仕組みが私たちに与える影響はかなり大きくて、同じような食事をしたとしても、
- 1日の早い時間に食べると、血糖コントロールが良好になる
- 1日の遅い時間に食べると、血糖が上がりやすくなる
みたいな現象が普通に起きちゃうんですよね。よく「寝る前に食事をするな!」とか言われますが、これは体内時計の観点からも正しいわけっすね。
そこでこの研究では、「プチ断食の効果は、実行のタイミングによって変わるのでは?」ってところをチェックしてまして、だいたい以下のような実験を行ってます。
- 健康な男女を集めて、食事タイミングだけを変えた生活をしてもらう。
- 一方のグループには、夜遅くまで食べる生活を続けてもらう(つまり、昔どおりの食事)
- もう一方のグループは、夕食を早めに終えた後で寝てもらい、朝〜昼に食事を集中させる(結果として、プチ断食に近い食事パターンになる)
- その上で、みんなの血糖値、インスリン感受性、脂質代謝などを調べる
この実験は「カロリーは同じにして、食事の時間だけ変えてる」のがポイントで、それで健康の指標にどんな差が出るかを見たんですな。
で、その結果を見てみると、夜に食べないタイプのプチ断食を行ったグループには、だいたい以下のような変化が見られました。
- 血糖コントロールが改善した
- インスリン感受性がアップした
- 脂質代謝も良くなった
ってことで、「夜に食べないだけで代謝がちょっと良くなる」という傾向が出たわけですな。要するに、プチ断食は実践のタイミングによって、得られるメリットが大きくなるかもしれないってことですね。もちろん、これはプチ断食のタイミングの違いを調べた研究じゃないので、まだはっきりとした結論は出せないんですけども、「断食時間を伸ばすこと」よりも「どこに断食を置くか」が重要なのかも?って視点は持っておいてもいいでしょうな。
では、この研究を実生活にどう活かせばいいのかってことですが、そのポイントは割と簡単でして、
- プチ断食の基本ルール
- 同じカロリーでも「早い時間に食べる」ほうが代謝的に有利。なので、夕食はできるだけ早めに終えて、夜食はなるべく避ける
- 空腹時間は「無理に伸ばさない」でOK。16時間断食にこだわる必要はそこまでなく、12〜14時間でも夜に合わせれば十分効果が出る可能性あり
- 食事の「前倒し」を意識して、朝〜夕方に食事を寄せるとよさそう。夜の食事は「軽く・早く・シンプルに」を意識
- 特に糖質は朝〜昼に寄せたほうが血糖の安定に役立つ。脂質や糖質が多い食事は夜に持ってこない
- 消化に時間がかかる食事は睡眠の質も下げがちなので注意。睡眠の質を最優先にすることはお忘れなく。夜に食べないことで、睡眠の質が上がるケースも多い
- 運動との組み合わせを考えるのも大事で、トレーニングは「食事がある時間帯」に寄せたほうがパフォーマンスは落ちにくい。空腹トレは無理にやらなくてOK
- 「夜食=悪」ではないが「頻度を減らす」ように考える。完全禁止よりも、まずは頻度を減らすほうが継続しやすいので、週2→週0ぐらいを目標にするのが現実的
- 最後の食事は、少なくとも就寝の3時間以上前にはしておきたい
みたいになるでしょう。まぁ「できるだけ食事は早めにして、16時間ぐらいの空腹時間を作る!」ぐらいに考えておくとよろしいのではないでしょうか。
ということで、いろいろ書きましたが、ここでの結論はかなりシンプルでして、
- 夜食を減らすだけで代謝は改善する可能性が高い!
って感じになります。断食というと、どうしても「16時間!」「24時間!」みたいな長さの問題になりがちなんだけど、実際には「夜に食べないほうがよっぽど重要かも?」と考えておくほうが良いのかもしれません。変に厳しい断食に挑んでみるよりも、「夜は食べない」ってのを守るほうが、たぶん長期的にはうまくいきそうであります。どうぞよしなに。



