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週2日のプチ断食で頭を良くする方法

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断食で頭が良くなる説が有力になってきた 

ちょっと前に「プチ断食で頭がよくなる…かも?」みたいな話を軽く書いたんですけど、「なんでプチ断食で頭が良くなるの?」って動画(1)がおもしろいです。

 

 

これは、アメリカ国立老化研究のマーク・マットソン博士の講演を収録したもの。20年ぐらいプチ断食の効果について調べてる第一人者で、こないだ紹介した「ガチな「日替わり断食」のダイエット効果がすごい件」も、マットソン博士の仕事だったりします。

 

 

「プチ断食で頭が良くなるか?」 って問題については、いまんとこマウス実験がメインなんですけど、近年ではヒトを対象にした実験(2)も出始めまして、それなりに良い成績を残しているんですな。

 

 



 

適度な断食で脳に気合を入れる 

博士いわく、

 

動物とヒトを対象に行った実験でわかったのは、脳には短期間だけ負荷を与えたほうがよいという事実だ。

 

断食は細胞にストレスをあたえる。定期的にプチ断食を行うと、細胞はストレスへに順応していき、これが脳の健康を維持するのに役立つ。

 

とのこと。プチ断食で炎症が減ったってデータは多いんですが、近ごろは脳神経が増えたり、認知機能が高まるケースも確認されてきたみたい。

 

(プチ断食で頭が良くなるのは)筋肉を鍛えるのと同じようなものだ。脳の神経は適度なストレスによりメリットを得られる。適正な量のストレスを得るには、食の量をギリギリまで減らせばいい。

 

適度なストレスで逆に元気になる現象を「ホルミーシス」と言いますが、これは脳の機能にも当てはまるんだって話ですね。カラダの細胞にいいなら脳に良くても不思議じゃないですし、そもそも運動で頭が良くなるのも同じ仕組みですからねぇ。

 

 

ヒトの脳は空腹でスイッチが入る

こういった現象が起きる理由のひとつとして、博士は進化論的な由来も想定しておられます。

 

私たちの先祖は、間違いなく定期的な飢餓を体験していたはずだ。空腹の状態で食料を探すには、脳をより働かせなければならない。

 

空腹の状態で頭を働かせたものだけが生き残るのは当然のこと。そのため、現代人の脳も、空腹のときにスイッチがオンになるんじゃないか、と。説得力ありますねぇ。

 

 

脳のスイッチを入れるためのプチ断食テク 

といっても、もちろん極端な飢餓状態にまでする必要はなし。 博士がオススメしているのが、週に2日だけカロリーを減らす方法であります。具体的には、

 

  • 月曜 TDEE(1日に必要なカロリーの総量
  • 火曜 TDEE
  • 水曜 プチ断食(男性600Kcal、女性500Kcalが目安)
  • 木曜 TDEE
  • 金曜 プチ断食(男性600Kcal、女性500Kcalが目安)
  • 土曜 TDEE
  • 日曜 TDEE

 

みたいな感じ。プチ断食の日も完全に絶食するわけじゃないんで、わりと実践しやすいんじゃないでしょうか。

 

 

また、ここでは男性600Kcal、女性500Kcalを目安にしてますが、正確にはTDEEの4分の1が理想のカロリーになります。なので小柄な人などは、この目安よりも、もう少し下げたほうがいいかも。

 

 

 まとめ

まぁ正直なところ、もうちょっとヒトを対象にした実験が出ないと、「プチ断食で頭が良くなる!」とは言い切れないところではあります。

 

 

が、ここんとの実験では良い成果が出てますし、理論的にも十分にありえる話なんで、わたしのようセルフ実験好きは試してみるといいかも。ひとつよしなに。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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