女性がダイエットに筋トレを組み合わせたら、どれだけスタイルはよくなるのか?問題
筋トレ+カロリー制限で女性のスタイルはどう変わるか?
以前に「スタイルが良くなりたい女性にこそ筋トレを!」 みたいな話を書きました。まぁ体脂肪だけ落とすと貧相な見た目になっちゃうのであたりまえの話なんですが。
とはいえ、たんに「筋トレをしよう!」と言うよりも具体的に「どれだけのメリットがあるの?」ってとこを数字でわかったほうがいいと思いますんで、「女性の筋トレ+カロリー制限の効果を調べたよ!」って新しい論文(1)をご紹介しときます。
これはジョージワシントン大学の実験で、40人の過体重または肥満の女性を対象にしたもの。年齢は平均32才でBMIが27〜36ぐらい。さらに体脂肪が30%以上の人と、普段ほとんど運動をしてない人を選んだみたい。
筋トレだけ、カロリー制限だけ、筋トレ+カロリー制限をくらべた
実験では、全体を4つのグループにわけております。
- カロリー制限オンリー:全員の維持カロリー(いまの体重を保つのに必要なカロリー)から、1日平均でマイナス502 kcalぐらいを削減
- 筋トレオンリー:週に2〜3回の筋トレを行う
- 筋トレ+カロリー制限:上の2つを組み合わせて行う
- コントロール群:なんもしない
実験期間は16週間で、どんな違いが出たかをチェックしております。 これまでも似たような実験はあったんですけど、この論文については、
- 体脂肪を計るのにDXA法(もっとも信頼度が高い方法)を使っている
- 安静時代謝を計るのに間接熱量測定を使っている(これも精度が高い)
ってポイントがありまして、ほかより信頼度が高いのがナイスなポイントですねー。
実験の食事と筋トレメニューはどんな感じ?
参加者の食事は不明ながら、みんなタンパク質32%、脂肪27%、炭水化物41%ぐらいの範囲でカロリーを摂取したとのこと。とりあえず三大栄養素のバランスは統一されております。
また、筋トレグループがどんなエクササイズをしたかというと、
- メニュー1=スクワット、ルーマニアンデッドリフト、ベンチプレス、ラットプルダウン、ダンベルショルダープレス、ダンベルフライ、シーテッドロウ、ラテラルレイズ
- メニュー2=デッドリフト、レッグカール、レッグエクステンション、ダンベルプレス、プルダウン、アーノルドプレス、ケーブルクロスオーバー、フェイスプル、ロウバックハイパーエクステンション
- 以上のメニューを日替わりで各4セットずつ、1セット12回で行う。セット間の休憩は90秒で、各メニュー間の休憩は3分
だったそうな。なかなか初心者向けとしてはハードなメニューっすね。
筋トレ+カロリー制限グループは、体脂肪が2キロ減るごとに筋肉が1キロ増!
さて、これでどんな違いが出たかと言いますと、まずは体重から。
- カロリー制限オンリー:2.8%減少
- 筋トレオンリー:2.8%増加
- 筋トレ+カロリー制限:3.4%減少
ってことで、意外にも筋トレ+カロリー制限がもっとも体重が減ってますね。ただし、当然ながら「かっこいい体」になるには体重よりも体組成のほうが大事ですんで、お次は体脂肪と筋肉がどう変わったかをみてみましょう。
筋肉の変化
- カロリー制限オンリー:0.2%増
- 筋トレオンリー:4.9%増加
- 筋トレ+カロリー制限:1.9%増加
体脂肪の変化
- カロリー制限オンリー:6.9%減
- 筋トレオンリー:変化なし
- 筋トレ+カロリー制限:8%減少
すごくざっくりいうと、筋トレ+カロリー制限を組み合わせたグループは、体脂肪が2キロ減るごとに筋肉が1キロ増えたわけです。基本的には筋肉をつけつつ体脂肪を減らすのは難しいんですが、過体重で筋トレ未経験って条件であれば、かなり筋トレ+カロリー制限で見た目が変わるわけですな。これはいいですねー。
まとめ
というわけで、たんに体重を減らすだけじゃなくて「引き締まった見た目」 にしたい女性の方は、この実験を参考に、
- 維持カロリーマイナス500kcal
- 週3の全身筋トレ
をしてみちゃいかがかと思います。
まー、とはいえ1日500kcalを減らすのはわりと大変ではあるので、私だったらパレオダイエットか高タンパク食で自動的に食欲を落としつつ、「12週間で体脂肪12%減を目指す「女性向け」筋肉トレーニングの実践例」で取り上げたエクササイズメニューをオススメしますかねぇ。