筋トレがツラくて続かない!をちょっとだけ解決する「PLR」法の考え方
世にはいろんな筋トレ法がありますが、今回は「プレプランド・ロード・リダクション」(PLR)ってのをご紹介しましょう。
直訳すると「前もって計画したとおりに筋トレの負荷を下げていこう!」みたいな感じ。たとえば、いつも100kgでベンチプレスをしてる人がいたとしたら、
- 1セット目は100kgを使う
- 2セット目は95kgを使う
- 3セット目は90kgを使う
みたいな感じです。「ドロップセット」に似たような印象ですが、
- ドロップセット=すべてのセットが終わった後に、さらに負荷が低い筋トレを追加して自分を追い込むのが目的
- RLP=少しずつ負荷を減らしていって、あんまりツラさを感じずにトレーニングのボリュームを増やすのが目的
みたいな違いになっております。「筋トレやってみたいけど辛いのが嫌で……」みたいな方には、よいのではないかと。もちろんツラさがなくなるわけじゃないものの、多少なりともモチベーションを上げる一助にはなってくれましょう。
ってところで新しい論文(1)は、PLRの効果について調べてくれてて有用でありました。
これはイグアス大学の実験で、21人の男性に17週間の筋トレを指示したもの。みんな筋トレ歴は2年以上で、年齢は23歳前後だったそうな。
実験では全体を3つのグループにわけております。
- バーベルの重さを変えずに、筋肉が疲れきるまで筋トレ
- バーベルの重さを5%ずつ下げながら、筋肉が疲れきるまで筋トレ
- バーベルの重さを10%ずつ下げながら、筋肉が疲れきるまで筋トレ
それぞれバーバルカールとプリーチャーカールを3セットずつ行いまして、どんな違いが出るのかをチェックしております。
そこで17週間後にどんな違いが出たかと言いますと、
- すべてのグループが同じように筋肉と筋力が増えていた!(グループ間の差はほとんどなし)
- 筋トレのキツさについては、10%グループのみ「楽にトレーニングできた!」と答えた
みたいな感じです。PLR法を使っても同じように筋肉は発達するし、気分的にラクなぶんだけモチベーションも続きやすいかもしれないわけっすな。これはなかなか悪くない手法ではないでしょうか。
もちろん、いっぽうで負荷が高い筋トレには「脳の神経を鍛えてくれる」ってメリットもありまんで、そこらへんは目的によって使い分けていただければ幸いかと。高負荷トレーニングのほうが時短にもなりますしね。
また、セットごとに細かく負荷を変えるのがめんどうな場合は、主観的な「キツさ」をベースにして筋トレの回数を調整するのもアリかと思います。1セット目は「もう1回もできない!」ってとこまでやったら、2セット目は「後2回できるかも…」ぐらいのとこでやめてみるとか。
いずれにせよ、トレーニングのボリュームさえ増やせればどのやり方でもOKですんで、自分にしっくりくる方法を見つけていただければと思います。