臆病な人でも数秒で「勇気がわく」飲み物が見つかった件
「臆病な人でも勇気が出るドリンクを見つけたよ!」っていうおもしろい実験(1)が出ておりました。
これはサセックス大学の実験で、まずは168人の男女に5パターンのドリンクを飲んでもらったんだそうな。
- 酸っぱい
- 塩からい
- 甘い
- 苦い
- うまみがある
そのうえで、コンピューターのギャンブルゲームに挑んでもらったらしい。どんなルールだったかと言いますと、
- 画面上に架空の風船が表示され、クリックするとふくらむ
- 風船がふくらむごとにお金をもらえるが、風船が破裂したらお金はゼロになる
って感じ。簡単なギャンブルを使って、リスクの取り方に変化が出たかを調べたわけですな。
で、以下に結論です。
- 酸っぱいものを飲んだグループは、甘いドリンクを飲んだグループにくらべて39%もクリックの回数が増えた
- 甘いものと旨味を飲んだグループは、逆にクリックの回数が減った
- 苦味と塩気には行動の変化が現れなかった
だったそうな。酸味は人を大胆にさせて、甘みは人を慎重にさせるわけですな。不思議なもんですねぇ。
その結果はギャンブルの結果にも影響してまして、
- 酸味グループがもっとも大金をゲットした(もちろん風船が破裂した回数も多いけど)
- 甘みグループは報酬額が低くなった
といった風になってたりします。なんだかんんだで、失敗を恐れずリスクを取ったグループのほうが最終的な結果もよかったわけですな。
研究者いわく、
「リスクのある行動」は、個人によって意味合いが異なる。人によっては30,000フィート上空の飛行機から飛び降りることかもしれないし、また別の人にとっては単純にいまの家を捨てることかもしれない。
なかには「リスク」に対してネガティブな印象を受ける人もいるかもしれないが、実際はそんなことはない。「リスクを取る」ことは、幸福な人生に導く基本的な行動のひとつだ。
とのこと。もちろん「適切なリスク」を選ぶ目は必要になるんだけど、なんでもかんでも尻込みしちゃうのはよくないっすからね。
酸っぱい味覚は、決して私たちに向こう見ずな行動を取らせるわけではない。それどころか、ほどよくリスクを取る態度をうながし、リスク回避の傾向が強い人に新たなチャンスをあたえる効果も持つらしい。
一般的に、鬱や不安、ストレス性の病気にかかった人たちは、リスクを避ける傾向が高いことが知られている。もしかしたら、彼らはレモンオイルなどでメリットを得られるかもしれない。
酸味は望ましい行動を強化してくれる。過度の危険や臆病な態度にハマることなく、リスクが嫌いな人に新たなチャンスや自己改善の可能性を広げてくれるだろう(たとえば、「知らない人に話しかける」ときなどだ)。
ってことで、不安傾向の強い私にとってはなかなか良い論文でしたねー(笑)。私のようにリスク回避傾向が強い人は、大事な交渉の前とかに酸っぱいものを飲んでおくといいかもですな。
ちなみに、この実験ではクエン酸を混ぜた水を使ったとのこと。無水クエン酸でも買っておくかな……。