カフェインで食欲はコントロールできるの?問題
いまのところ、本当に役にたつダイエットサプリは存在しないわけですが、唯一、ちょっとだけ見込みがあるのがカフェインであります。
カフェインで脂肪の血流が増すのは有名でして、頑固なぜい肉を落としたいときには効く可能性がなきにしもあらず。「ダイエットしたけりゃカフェインだ!」………とまでは言えないものの、体を絞り込みたいときは使ってもいいのではないか、と。
そんな状況下、新しい論文(1)では「カフェインで食欲って減るの?」って問題をガッツリ調べてくれてていい感じでした。カフェインといえば、もっとも調査が進んでいる成分なんですけど、実は食欲についてはまだちゃんとしたデータがなかったんですよね。
これは18〜50歳ぐらいの男女50人を対象にした実験で、3つのグループに分けられております。
- 体重1kgあたり1mgのカフェインを飲む
- 体重1kgあたり3mgのカフェインを飲む
- 偽カフェインを飲む(プラシーボ群)
カフェインを飲むタイミングは朝食の30分前で、それから「どれぐらい朝ごはんを食べたか?」を計測。これでカロリーの摂取量が少なくなれば、「カフェインが効いた!」と判断できるわけっすな。
ついでに、参加者たちにも「お腹が空いてるか?」や「満腹感が続いたか?」を主観で採点させたところ、以下のような結果になりました。
- 1 mg/kgのカフェインを飲んだ場合、カフェインを飲まない場合よりも摂取カロリーが減った (650.4 ± 52.2 kcal vs. 721.2 ± 63.2kcal)
- ただし3 mg/kg のカフェインを飲んだ場合は、カフェインを飲まない場合とほとんどカロリー摂取量が変わらなかった(714.7 ± 79.0 kcal vs. 721.2 ± 63.2kcal )
- 主観的な空腹感については、カフェインを飲んでも飲まなくても大差がなかった
というわけで、3 mg/kgだと変化がないのに、1mg/kgだと空腹感が減るという結果になっておりました。不思議なもんですねぇ。
この結果をどうとらえるかは難しいとこですけど、個人的には「あれ?思ったより食欲の抑制効果がないなぁ……」って感じでしたね。個人的な感覚で、もうちょい空腹感が減るようなイメージだったんで。
もちろん、明確な差は出てるんで「カフェインは食欲コントロールに効く!」と言えなくもないものの、あえて使うかどうかは好みの問題ですかねぇ。覚醒感のついでに食欲もおさまればいいかなーぐらいのイメージで使うのが正しいのかも。