酒を飲む順番を変えると二日酔いになりにくい!は本当か?
「チャンポンで飲むと二日酔いがヤバい!」とか「ワインの前にビールを飲んだほうが酔いにくい!」とか、いろんな酔っ払い対策があるわけです。
飲み方を変えれば二日酔いにならないかも?って考え方は世界中にあって、「度数が低い酒から飲め!」みたいなアドバイスはフランス、ドイツ、ロシアなどにもあったりとか。とにかく世界で定番のアドバイスみたいなんですな。
が、新しい実験(R)では「どう飲もうが二日酔いの害は同じだ!」って結論になっておりました。
これはケンブリッジ大学の実験で、90人の男女を以下のグループにわけております。
- 約1400mlのビールを飲んだあと、グラス4杯のワインを飲む
- グラス4杯のワインを飲んだあと、約1400mlのビールを飲む
- ビールかワインのどちらかを飲む
って感じでいろいろと順番を変えて酒を飲んでもらったうえで、主観的な二日酔いのレベルを0〜56点のあいだでつけてもらったところ、
- どのグループも二日酔いのレベルは同じ!(女性のほうが少しだけ男性より二日酔いがキツい傾向はあった)
- 年齢、体重、二日酔いの経験数、因子の習慣なども二日酔いのレベルと相関しなかった
だったそうな。過去には「お酒と水を交互に飲んでも無意味!」って話がありましたが、酒を飲む順番も酔っ払い方を左右しないみたいっすな。
研究チームいわく、
どんな酒だろうが飲み過ぎれば二日酔いになる。これが酒飲みの真実だ。飲酒の翌日にどれぐらい気分が悪くなるかは、酒を飲んでいるあいだにどのような気分になったかにだけ左右される。
酒を飲むときは、自分の体と気分に起きている変化に十分に注意を払うべきだ。
とのこと。二日酔いのサインは飲んでいるあいだに現れるから、見逃さないように注意すべし、という。そりゃそうですよねー。
さらに、
不愉快な二日酔いには、ひとつ重要なメリットがある。二日酔いは、私たち人類に同じ過ちをくり返さないように教訓をあたえる警告サインとして働く。つまり、過ちから学ぶ手助けをしてくれるのだ。
とのこと。まぁそう言われても「わかってても飲んじゃうんだよ!」と思われる方もいそうですが……。
ちなみに、この論文のレファレンスを見てると、現時点で本当に科学的に正しい「二日酔い対策」は5つだけだそうです。
- そもそも飲みすぎない
- コンジナーを避ける
- たっぷり水分をとる
- ちゃんと食事をしながら飲む
- 飲んだらよく眠る
うわー、普通。なんとも常識的な対策ではありますが、そもそも二日酔いの原因自体が科学ではまだよくわかってないんで、「これ!」といった対策が立てようがないのが現状なんですよねー。