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ウォートン流 人前で自信を持ってスピーチするための5つのコツ

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当ブログでも何度か取り上げている「GIVE & TAKE」のアダム・グラント教授が、「わたしはどうやって人前で話す恐怖を乗り越えたのか?」ってコラムを書いてまして、これがなかなか参考になるのでメモ。






教授はこれまでに100を超えるスピーチを行ってきたんですが、かつては緊張でガチガチになりすぎて大失敗をしたこともあったとか。しかし、5つのポイントを意識した結果、不安を劇的に減らすことに成功したらしい。そのポイントをざっくり紹介しますと、

  1. 落ち着こうとしない:ハーバード大が行った調査(1)によれば、リラックスしようと頑張った人ほどスピーチの説得力がなくなり、自信も失っちゃう傾向があったそうな。その対策としては、「わたしは落ち着いている」と言い聞かせるよりも、「わたしはやる気に満ちている!」とくり返すのが得策とのこと。って、どこかで聞いた研究だなーと思ったら、以前に当ブログでも取り上げておりました(笑)。
  2. 1人で練習しない:1965年の古典的な実験(2)によれば、どんなに観客が少なくても人間の神経は興奮してしまうそうな。つまり、1人で練習していると、その興奮に感覚を慣らすことができなくなっちゃうわけですね。対策としては、少数のグループでいいので、必ず人前でスピーチの練習をしておくこと。「内向型人間の時代」で有名なスーザン・ケインも、TEDで話す前は、まず20人の客を相手にリハーサルしたそうな。
  3. 部屋を暗くする:教授の経験によれば、照明を落とすと興奮は鎮まり、観客もよく笑うようになるそうな。部屋の暗さによって、観客が守られているような感覚をおぼえ、よりリラックスした状態になるのが原因らしい。これはわかるなぁ。
  4. 観客を調べておく:前もって観客の情報を知っておけばおくほど、緊張感は減っていく。スピーチの内容を客の好みにあわせられるのはもちろん、客が単なる風景じゃなくなるので、話にも真実味が出せるようになるとのこと。客のプロフィールが調べられるときは、できるだけ読み込んでおきたいところ。
  5. クイズ・質問・物語を使う:俳優のディラン・チャルフィによれば、スピーチの出だしをクイズや質問にすると、一気に観客の注意力がアップするそうな。クイズを使うと観客が考え始めるので、スピーチの良し悪しを判断しなくなるってことらしい。マルコム・グラッドウェルいわく、「物語」を使っても同じ効果が得られるとのこと。
 
 
そんなわけで、ウォートンのアダム・グラント教授によるスピーチのコツでした。わたしも以前に友人の結婚式で失敗した経験があるので、落ち着こうとする失敗するってのは真実だと思います(笑)。


credit: www.audio-luci-store.it via FindCC


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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