「あなたが友達だと思ってる人の半分は、あなたを友達だと思っていない」MIT研究
友達の半分はこちらを友達だと思っていない
「本当の友達の数は、自分が思う数の半分だ!」って論文(1)がおもしろかったんでメモ。
これはマサチューセッツ工科大学の研究者による実験で、84の学生を対象にしたもの。全員にアンケートを行いまして、
- それぞれが思う友達の数
- 友人との仲の良さを5点満点で採点
- 他の人が自分に何点を付けたかの予想
などのデータを集めて解析。それぞれの友達の数を、主観と客観にわけてくらべたんだそうな。その結果は、
参加者の95%は、自分の友人関係を「相互的」なものだと思っていた。わたしたちの大半は、自分が誰かのことを友達だと思った場合、その相手も自分のことを友達だと思ってくれていると考えるわけだ。
しかし、実際は違った。本当に双方向的な友人関係は、全体の53%しかなかったのだ。
つまり、自分が友達だと思ってる相手のおよそ半分は、こちらのことを友達だと思っていないんだ、と。切ないですねぇ。
自分のセルフイメージが壊れるのを防ぐため
研究者いわく、
わたしたちは、実際の友達の数を判断するのが本当に苦手のようだ。この認識の差は、共同作業のメリットを制限する大きな要因になり得る。(中略)
わたしたちが友人の正確な数を見積もるのがヘタなのは、「本当は相手に友達だと思われていない」という事実を知って自分のセルフイメージが壊れるのを防ぐためかもしれない。
とのこと。たいていの人は実際より友達が少ないのに、傷つくのが怖くて無意識のうちに数を多めに見つめっているんだ、と。いよいよ切ないですねぇ。
もちろん、この実験はサンプル数が少ないですし、学生しか対象にしてませんので、そのへんは注意が必要かも。ただし、この論文で引用されている過去のデータを見ると、3,160名を対象にした実験でも似たような結果が出てまして、どうも人間が友達の正確な数を把握できないのは間違いなさそう。
まぁわたしのように元から友達がいない人間にとっては、いまさら実数が半分になろうが関係のないデータであります。……とか書いてたら虚しくなってきましたんで、このあたりで筆を置かせていただきます。