マヌカハニーは83%が偽物!では、正しいマヌカハニーを選ぶにはどうすればいいのか?問題
マヌカハニーに関するご質問をいただきました。
鈴木さんはハチミツには肯定的だったと思いますが、マヌカハニーはどうお考えでしょうか?普通のハチミツよりもすごい効果を持っているとよく聞くのですが。
とのこと。たしかに当ブログではハチミツにそこそこ肯定的でして、過去には「ハチミツはどこまで健康食なのか?」なんて話も書いております。
その内容を簡単にまとめれば、
- まだ証拠が足りないけど抗酸化の能力は高そうだし、少なくとも悪さはしないよ!
ぐらいの感じです。もうちょいデータが欲しいとこではありますが、パレオダイエット用の甘味料として使うのは十分にアリではないかと。
普通のハチミツより良い可能性はあるが……
で、マヌカハニーの話ですけど、こいつが他のハチミツよりすごいと言われてるのは、おもにMGOって成分が多いのが理由になってます(1)。MGOは抗菌作用が高い物質でして、風邪や歯肉炎に効くんじゃないのか?と考えられてるんですな。
事実、マヌカハニーの効果を示したデータもいくつか出てまして、
- マヌカハニーでどうやら風邪の症状が軽くなった!(2)
- マヌカハニーを傷口に塗ったら治りが早くなった!(3)
- マヌカハニーで歯肉炎が改善した!(パイロットスタディだけど,4)
それなりに良い成績をあげてたりするんですよ。ただし、ここらへんの作用については2つの問題がありまして、
- まだまだマヌカハニーの効果を対象にした研究があんまない
- というか、マヌカハニーの抗菌作用って、消化されてるうちに消えるんじゃないの?
ってのが難しいところ。MGOって消化のプロセスで分解されちゃうはずなんで、結局のところ他のハチミツよりメリットがあるのかなー?ってのが正直なところです。
そんなわけで、このあたりは今後の研究待ちですが、とりあえず「他のハチミツよりも良いかも?」って可能性に賭けてマヌカハニーを選ぶのはありでしょう。いずれにせよ体に悪い面はないですし、抗炎症作用についてはほぼ確実ですしね。
マヌカハニーの最大の問題点とは?
もっとも、マヌカハニーについてはもうひとつデカい問題がありまして、「市場のマヌカハニーにはニセモノが多いっぽい」みたいなんですな。これは2014年にニュージーランドのハチミツ協会が調べたデータが元ネタ(3)で、ざっくりいえば、
- 世間に出まわるマヌカハニーブランドのうち83%は偽物だった!
って結果だったんだそうな。なんでも、世界的にマヌカハニーが流行したせいで、少量のマヌカハニーに別のハチミツを混ぜた商品が横行してるらしいんですな。オリーブオイルと似たような問題を抱えてるんですねぇ。
正しくマヌカハニーを選ぶにはどうすべきか?
ではどうすりゃいいのよ?ってことですが、幸いにもマヌカハニーにはちゃんとした格付けシステムが3つほど存在しております。
- MGOレーティング:2008年にドレスデン大学が考案したレーティングで、MGOの量を計測している(6)。MGOが抗菌作用を発揮するにはだいたい「MGO 400+」が必要でになる。
- UMF:ニュージーランドのハチミツ協会が仕切るレーティング(7)。格付けシステムとしてはかなり定評があり、「15〜20+」ぐらいの表記があればOK。
- Kファクター:wedderspoon社が提唱する格付け法。なぜかMGOの量はカウントしてないが、その代わりに抗酸化レベルや酵素量などを計測している。「16〜22+」ぐらいの表記があればOK。
ってことで、マヌカハニーに特有の抗菌作用にこだわるなら「MGOレーティング」か「UMF」で選び、その他の抗酸化パワーで判断したいなら「Kファクター」をお使いいください。
いちおう具体的な商品もあげておきますと、以下のようになります。ご参考あれー。