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自分の意志の弱さに絶望したときは「バカ動画」を見るといいかも

Cat

 

ここ数年、「意志力の量には上限がある」なんて話をよく聞きます。たとえば朝にアイスクリームをガマンした場合、その夜にはケーキの誘惑に負けやすくなっちゃうみたいなイメージ。使えば使うほど意志力の残高は減っていくんですな。

 

 

つまり、何も考えずに意志力を使っていると、必要なときにタンクが切れちゃう可能性が大。大きな目標を達成するには、意志力のやりくりが必須であります。

 

 

ってところで参考になったのが、ニューサウスウェールズ大学の新しい論文(1)。なんでもバカ動画で意志力が再補給できるらしいんですよ。

 



実験では、まず70名の学生に2ページの論文をわたして、「記事中に出てくる“E”の文字にすべてチェックを入れてください」と指示。全員の意志力を削りとったあとで、以下の2グループに分けたんだそうな。

 

  1. 映画「ミスター・ビーン」のワンシーンを見せる
  2. イルカが泳ぐ穏やかなシーンを見せる

 

その後、全員に再びめんどうなタスクをやってもらったところ、「ミスター・ビーン」を見たグループは、作業に取り組む時間が2倍も長かったらしい。

 

 

研究者いわく、

 

これまでの研究では、“笑い”がストレスをやわらげ、コミュニケーションを促進する力を持つことが明らかにされてきた。(中略)しかし今回の実験によれば、“笑い”はたんに楽しいだけはない。同時に意志力を満たす力も持っているのだ。

 

とのこと。ポジティブな感情だけでは意志力は上がらず、あくまで「笑う」のが大事らしい。おもしろいもんです。

 

 

ほかにも、「笑い」には集中力のスイッチを入れる作用もあると言われてますし、どうやら脳へのメリットは大きそう。仕事に飽きたら、ネットでバカ動画でも見てみるといいかもですな。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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