好きなだけ食べても太りたくないあなたに送る3つの基礎知識
ここ数日、ネットで「Real Food Con」ってイベントを見てました。フィットネスや栄養学の専門家が集まって最新の情報をプレゼンする大会でして、なかでも「カロリー神話」という本を書いたジョナサン・ベイラーの「カロリー神話:より少ない運動とより多い食事で痩せて健康になれる新しい科学」ってタイトルの発表が面白かったので、ざっくりと内容をまとめてみます。
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1.「カロリーを減らせば痩せる!」ってのはウソだ!
ここ数十年間「ダイエットの基本はカロリー制限だ!」と言われ続けてきたけれども、これは大きな間違い。摂取カロリーを減らすと、人間の身体は新陳代謝のスピードを下げてやせにくくなるし、脂肪のかわりにまずは筋肉をエネルギーとして使っちゃう。カロリー制限で体重が減った場合、その70%は筋肉が分解されたせいだ。脂肪が燃えるのは一番最後!
それに、体重は脳の視床下部や腸内細菌、遺伝子、ホルモンなどでコントロールされている。これらのシステムを維持するには、食事の質を高めるしかない。そのうえで、質の高い運動をできるだけ短時間でこなすのがベストだ。長い期間で統計を取ると、カロリー制限と激しいエクササイズでダイエットに成功する確率は4.6%しかない! これだけ科学が進歩してるのに食事と運動についての知識は60年代で止まったままだ!
2・お菓子やパンのカロリーは、野菜や肉のカロリーとは質が違う!
お菓子やパンから得られるカロリーは、野菜や肉から得られるカロリーとは質が違う! お菓子のカロリーと野菜のカロリーに対して、人間の身体はまったく異なる反応を示すからだ。カロリーの質は、以下の4つの要素にわけられる。
- 満足感:どれだけ速く満腹感を得られて、その満腹感がどれだけ長く続くか
- GI値:どれだけ速く血糖値を上げるか
- 栄養:カロリーのなかで栄養が占める割合
- 効率:どれだけ速くカロリーが脂肪に変わるか
つまり、満足感が高くて、GI値が低く、栄養があって、効率が悪いカロリーが最高ということになる。
そこで考えるべきは、炭水化物とタンパク質の違いだ。人間の身体にとっては、タンパク質よりも炭水化物のほうが2倍も効率がいい(=脂肪になりやすい)。タンパク質が脂肪に変わるときは、全体のカロリーの3分の2が燃えてしまう。例えば、300キロカロリーのタンパク質を摂った場合、脂肪に変わるのは100キロカロリーだ。ところが、300キロカロリーの炭水化物を摂ると、200キロカロリー分が脂肪に変わってしまう!
3・食事の比率は野菜50%、タンパク質30%、脂肪20%で!
以上のことからオススメする食事法は、野菜50%、タンパク質30%、脂肪20%の割合。この比率で栄養を摂れば、食事量を増やして運動を少なくしても健康的にやせていくぞ!
というわけで、ジョナサン・ベイラーさんのプレゼンでした。ゲイリー・トーベスが「ヒトはなぜ太るのか?」で主張していた、「炭水化物とタンパク質のカロリーは違う!」って話を非常にコンパクトにまとめた良い内容だと思います。私も、もうちょいタンパク質の摂取量を増やさないとなー。