「プロテインは1回25gまで!」はどこまで正しいのか?
プロテインは1回20〜25gまでって正しいの?
筋トレに タンパク質が必須なのは言うまでもないわけですが、ここでよく問題になるのが「1回のプロテインってどこまで飲めばいいの?」みたいな話です。プロテインが体内で使われる量には上限があるから、一気にまとめて飲んでもムダじゃないの?という。
で、おそらく、たいていの筋トレ本には「プロテインは1回20〜25gまで!」と書いてあるはず。実際、当ブログでも、過去に「プロテインパウダーは、どこまで飲むとムダになるのか?」と題して、「やっぱ20gぐらいが上限っぽいなー」って結論を出しております。
が、新たにスターリング大学から出た論文(1)は、「もしかしてプロテインって1回40g飲んだほうがいいんじゃね?」って結論になっててビビりました。実に定説の倍であります。
プロテイン20g vs 40g
これは30人の男性を対象にした実験で、「 1回に必要なプロテインの量って筋肉量によるんじゃないの?」って疑問について調べたもの。当然、個人によって筋肉の量は大きく違うわけで、それによってプロテインの上限も変わるんじゃなかろうか、と考えたわけですな。
実験の参加者は、週2〜3回のペースで筋トレをしてきた人を厳選。まずは全員の筋肉量(LBM)を調べて、2つのグループにわけたらしい。
- 高LBM=筋肉量が70kg以上
- 低LBM=筋肉量が65kg以下
そのうえで全員に普段と同じレベルの筋トレを2週間ほどしてもらいつつ、
- 20gのプロテインを飲む
- 40gのプロテインを飲む
って作業をエクササイズ後に続けてもらったんですね。そしてどんな結果が出たかと言いますと、
- 40gのプロテインは、20gのプロテインよりタンパク質の合成量が20%高くなる!
- 筋肉量が多かろうが少なかろうが、タンパク質の合成量は同じぐらい高くなる!
みたいな感じ。うーん、びっくり。完全に定説と食い違う結果になっちゃいましたねー。
必要なプロテイン量は刺激した筋肉の量によるかも
その理由を断言するのは難しいんですけど、ひとつ考えられるのは、
- 過去のデータは「足の筋トレ」のみでタンパク質の上限を計っていた
- しかし、今回の実験では「全身の筋トレ」をした後にプロテインを飲んでいる
って話です。要するに、全身の筋肉をくまなく刺激した場合は、実は20g以上のプロテインが必要になってくるんじゃなかろうか、と。もちろん、プロテインの質とか参加者のトレーニングレベルも関係しそうなので、いちがいには言えない話ではありますが。
そんなわけで、プロテインの定説がちょっとゆらいだなーというお話でした。とりあえず現時点で言えるのは、
- 1日に全身を鍛えるトレーニングをしてる人は、1回40gでもメリットはあるかも
- もし飲みすぎたとしても、そのぶんだけ筋肉の分解は抑えられるので決してムダにはならない
ってとこでしょうな。まぁプロテインを20g増やすぐらいなら大したカロリーでもないし、試してみても良いのではないでしょうか。あとはコストとの兼ね合いで、1日の摂取量を決めていただければと。