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1日6時間以上イスに座ると鬱や不安がアップする

Sitting

 

 当ブログでは「座り仕事の危険性」について何度も書いてまして、座る時間が長いほど糖尿病・肥満・心臓病のリスクが高くなっちゃうわけですが、近ごろ出た論文(1)によれば、座り過ぎはメンタルヘルスにも良くないらしい。

  

 

これはタスマニア大学の実験でして、3,367人のオフィスワーカーの協力を得て、4週間分の活動記録を集めたもの。すると、レジャー時間や仕事場の満足度といった要素をはぶいたあとでも、イスに座る時間が長くなるほど精神状態が悪化する傾向が見られたそうな。

 

 

具体的には、うつ病や不安神経症に近い症状が現れ始めるのは、1日の座り時間が6時間以上を超えたあたりから。逆に、座り時間が3時間を切っていればメンタルヘルスは健全なままで済むらしい。ちなみに、この現象は女性のほうが顕著で、男性よりも短い時間で座り仕事の悪影響が出やすかったとか。

 

 

また、過去の研究では、座り仕事の健康被害(の一部)は運動で防げる可能性が高いんですが、今回の調査によれば、いくらエクササイズをしてもメンタルヘルスは改善しないんだそうな。この点に関しても、座り時間の目安3時間以下だそうで、非常に悩ましいところですねぇ。

 

 

研究者いわく、

 

結論としては、いくら推奨される活動レベルの基準を満たしていたとしても、長時間にわたって座り続けている限り、精神の健康は危険にさらされているのだ。

 

とのこと。 とりあえず、まずは自分が1日にどれだけイスに座っているかを把握したうえで、トータルの時間数6時間を超えている場合は、30分おきに立ち上がってストレッチなどをする必要がありそうっすね。

 

 

Chair by Liza Keller from The Noun Project


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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