デスクワーカー必見。座りすぎで寿命を削らないための適切な運動量とは?
運動はデスクワークのダメージ対策になるの?
ここ数年「座り仕事で寿命がちぢむ!」って話が多く、1日6時間以上イスに座ると鬱になったりとか、1日に3時間より多く座ると死亡率アップなんてデータが出ておりました。どうやらデスクワークが体によくないのは間違いないっぽい。
が、まだハッキリした答えが出ていなかったのが、「運動はデスクワークのダメージ対策になるの?」問題であります。というのも2013年に出た調査では、座りすぎの害はエクササイズでもリカバーできない!という結論になってまして、「とにかくデスクワークの時間を減らすしかない!」って説も優勢だったんですよね。
といった状況下、ケンブリッジ大からナイスな論文(1)が出ておりました。これは、過去に行われた16件の観察研究のデータを調べ直したメタ分析でして、科学的な精度はかなり高め。現時点ではもっとも信頼がおける内容になっております。
具体的には、およそ100万人の活動量をチェックしたうえで、座り時間と健康ダメージの関係を比較。座り時間のなかには、デスクワークはもちろん、ドライビング、テレビ視聴なんかもふくまれております。
デスクワーカーでも適切な運動で死亡率は59%さがる
その結果をならべていきますと、
- 日ごろほとんど運動しない人は、1日のデスクワークが4時間を超えたあたりから早死にの確率が高まっていく
- 日ごろほとんど運動しない人は、1日のデスクワークが8時間を超えると、1日のデスクワークが4時間の人にくらべて死亡率が27%高くなる
- 日ごろほとんど運動しない人が、1日に5時間以上テレビを見ると、テレビ視聴時間が1日1時間の人にくらべて死亡率が5倍も高くなる
- デスクワークが4時間以上の人でも、適切な運動をすれば死亡率は59%も下がる
というわけで、デスクワークで寿命を削りたくなければ、やはり運動は有効になるみたい。
ちなみに、ここでいう「適切な運動」は、早歩きぐらいの負荷のエクササイズを1日60〜75分ぐらいとのこと。まったく運動の習慣がない人には、ちょっとツラいガイドラインかもしんないですね。
研究者いわく、
適切な負荷の運動(だいたい1日60〜75分)は、座りすぎによる早期死亡率の上昇を打ち消してくれるようだ。ただし、いかに運動をしても、テレビ視聴によるダメージは防げないので注意が必要だが。
とのこと。デスクワークよりもテレビのほうが体によくない!というおもしろい結果になっております。その理由は不明ですが、テレビをよく見る人はスナック菓子の間食が多かったりするからかも。
ちなみに、「1日に60〜75分も運動できないよ!」って方も多そうですが、1日に20〜30分の早歩きでも、それなりに死亡リスクは下げてくれるとのこと。まずは1日1時間を目指しつつできるレベルでやってくとよさげです。
とにかく、まったく体を動かさない人の死亡リスクがハンパないことになってるんでご注意を。わたしのようにトレッドミルデスクを使ってもいいですが、いまだったらポケモンを5匹ぐらい捕まえにいくのが手っ取り早いかも。