運動しながら作業ができる「トレッドミルデスク」を半年使ってみた感想
2015年の5月末から自作のトレッドミルデスクを使い始めて半年が過ぎました。
トレッドミルデスクはスタンディングデスクとルームランナーを組み合わせた作業机で、運動をしながら仕事ができる優れもの。健康にいいのはもちろん、集中力や脳力を上げる効果も高いと言われております。
海外では研究も進んでまして、最近もいろいろと興味深いデータが出てきましたんで、わたしの感想もふくめてまとめておきます。
トレッドミルデスクで記憶力と集中力が上がった!……かどうかはわからない
まずは2015年に出たモントリオール商科大の論文から(1)。18名の男女を対象にトレッドミルデスクの効果を調べた実験であります。
参加者の半分にトレッドミルデスクを使ってもらい、その後すぐに記憶テストと脳波チェックを行ったところ、
- 短期記憶が向上!
- 注意力がアップ!
といった効果がみられたんですね。
ただしこの結果については、わたしは実感できておりません。スタンディングデスクを使い始めたときは、集中力アップを体感できたんですがねぇ。
実際、2015年4月に行われた実験(2)では、トレッドミルデスクを使った参加者の集中力と記憶力が下がったって結果も出てるんですよね。実験に違いが出た理由は不明。トレッドミルデスクと脳力の関係については、まだまだこれからといった感じですねー。
もっとも個人的には、トレッドミルデスクを使っていると机から離れられないので、原稿に行き詰まるたびにキッチンでフルーツを貪ってしまう悪癖は治りました(笑)その意味では作業効率アップに役立ってるかも。
トレッドミルデスクでストレスが減った!
続いて2014年に出たインディアナ大学の論文(2)。180名の参加者にトレッドミルデスクを使ってもらったところ、
- 作業の退屈感が減ってモチベーションがアップ!
- ストレスが低下して作業の満足度が上昇!
といった違いが出たらしい。
これはわたしも実感しているポイントで、トレッドミルデスクで原稿を書くと妙にテンションが上がるんですよね。いままでは作業後にグッタリしてたのが、頭がスッキリした状態で仕事を終えられる感じ。
もともと運動がメンタルにいいのは間違いないですし、この結果には激しく納得であります。
まとめ
上記の話をまとめると、
- 脳力がアップするかどうかはまだ未確定。人によっては集中力が下がる可能性もあり。
- 幸福度アップやストレスの低下については、かなり科学的な証拠が多い。わたしも効果を実感。
といった感じ。脳力の低下は気になるところですけど、2015年論文の研究者いわく、
トレッドミルデスクで記憶力や集中力は下がるかもしれないが、それでも運動量の増加による身体能力アップのメリットのほうが大きい。
とのこと。データを見る限りは脳力ダウンの影響はそんなに大きくないんで、運動の機会が増えるメリットを喜んだほうがいいみたい。
ちなみに2015年1月の論文(3)によれば、トレッドミルデスクには血糖値とコレステロールを下げる働きもあるようなんですが、もともとわたしは健康体なので、そのあたりについてはよくわかりません。ぜひ血糖値にお悩みの方に試して欲しいところです。